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歯科矯正で鼻炎が解消される可能性ってあるの?


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皆様、こんにちは。北大阪茶屋町ビル4階にある梅田キュア矯正歯科です。歯科矯正は歯並びを整えるものと広く知られていますが、鼻炎が解消されるといううわさを聞いたことはありませんか?じつは、鼻と口は繋がっているため鼻炎が解消される可能性はあります。今回は、歯科矯正で鼻炎が解消される可能性、悪い歯並びと鼻炎の関係、鼻炎になりやすい歯並びの種類、鼻炎を解消できる可能性のある矯正方法を解説します。


歯科矯正で鼻炎が解消される可能性

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歯科矯正で鼻炎が解消される可能性はあります。

悪い歯並びと鼻炎の関係

悪い歯並びの方は鼻炎であるケースも多く、じつは歯並びと鼻は深い関係があります。ここからは悪い歯並びと鼻炎の関係をみていきましょう。

口呼吸は悪い歯並びと鼻炎を引き起こす

お口がしっかり閉じられないと歯並びが悪く鼻炎にもなりやすいです。このような状態を口呼吸と呼びます。口呼吸になる原因はお口周りの筋力が整っていないことが原因として挙げられます。通常、お口を閉じているとき舌は上顎に位置するため、舌の圧力によって上顎の成長を促しています。しかし、口呼吸になると舌は下方に落ちて上顎が健全に成長しないリスクが高まります。上顎が成長しきらずに狭くなると鼻腔は小さくなるため「鼻が詰まる」などのトラブルに繋がるのです。そして、口呼吸になると前歯を支えるための唇の力が不十分になり出っ歯や受け口などの悪い歯並びになることもあります。

上顎が狭いと悪い歯並びと鼻炎になりやすい

上顎が狭い方はすべての歯が並びきらずに歯並びが悪くなります。加えて鼻腔も小さくなり「鼻が詰まりやすい」と感じる方も多いようです。鼻腔には左右差があるため片方だけの鼻が詰まることもしばしばあります。また、このような方は鼻で呼吸するのが難しくなることがあり、口呼吸を促進し放置するとより歯並びが悪くなることも。上顎が狭くて深い状態のままでは口呼吸が改善されませんので、歯科矯正で上顎の大きさまで考えて治療を進めることで鼻呼吸がしやすい環境を整えることも大切です。そもそも歯はU字型に並ぶのがよいのですが、U字のアーチ自体を大きく広げることで出っ歯や受け口を治す方法を選択するケースがあります。そして、このようなケースで矯正治療を進めると上顎が広く浅くなるため、鼻腔も左右に大きくなります。

その結果、鼻で呼吸がしやすくなり鼻が詰まりやすいなどの症状が落ち着き鼻炎は解消されることがあるのです。

鼻炎になりやすい歯並びの種類

下顎前突 上顎前突 鼻炎

ここからは、鼻炎になりやすい歯並びの種類をみていきましょう。

上顎前突

上顎前突は、上の前歯が唇側に傾斜しているもしくは上の顎自体が前方に大きく成長している状態です。上下の前歯の間には4mm以上の隙間ができており、一般的には出っ歯と呼ばれる歯並びのことです。上顎前突になる原因として歯列がV字型になっていることが挙げられます。このように歯列が狭い状態ではすべての歯が並びきらずに外側に飛び出てしまうのです。そして、鼻腔も同様に小さくなる傾向があり鼻炎になりやすいのです。

下顎前突

下顎前突は、下の歯が唇側に傾斜しているもしくは下の顎が大きく前方に出ている状態で上下の噛み合わせが反対になっている歯並びのことです。そのため、反対咬合とも呼ばれています。一般的には受け口と広く知られており、お口をしっかり閉じることができない、下顎が出てしゃくれて見えるなど見た目にもコンプレックスを抱えやすい歯並びです。下顎前突になる原因として上の顎が小さすぎることが挙げられます。このようなケースでは鼻腔も小さくなる傾向があり鼻炎が引き起こされやすいです。

叢生

叢生とは、歯が重なり合ったり、歯が捻じれたりしてガタガタと並んでいる状態です。日本人では悪い歯並びの種類のうち叢生が一番多い傾向があります。理由として健全に顎が成長しきらずに小さいことが挙げられます。上顎が小さすぎると鼻腔も小さくなり鼻炎になるリスクが高まるでしょう。

歯科矯正で鼻炎を解消できるとよいこと

歯科矯正により鼻炎を解消できる可能性が高まることがわかりました。鼻炎が解消されると他にお口や身体にどのようなメリットがあるのかみていきましょう。

フィルター機能が得られる

鼻炎が解消されると口呼吸から鼻呼吸が自然とできるようになる方も増えます。口呼吸でも問題ないのでは?と疑問に思われるかもしれませんが、身体にとってはあまりよくない状況です。口から空気を吸い込むと呼吸はできますが、細菌やウイルスを直接お口から肺へ運ぶことになります。そのため、風邪をひきやすい、感染症にかかりやすいなどのリスクが高まるのです。しかし、鼻呼吸であれば鼻の中や鼻腔にあるたくさんの毛がフィルターの役割を果たしてくれます。このたくさんの毛がゴミやちり、花粉やアレルギー物質を身体に運ばないようにしてくれるのです。結果的に鼻炎を防いで風邪などにもなりにくい体質をめざせるでしょう。

加湿・加温機能が得られる

鼻から吸った空気は通り道で加湿されると同時に体温に近い温度まで上昇します。鼻呼吸は身体にそなわっている加湿器といっても過言ではないです。身体を健康に保つためにも口呼吸よりも鼻呼吸がよいため、鼻炎を解消しておくことは大切です。

悪い歯並びになりにくい

鼻炎を解消できると口呼吸も改善されるため、悪い歯並びになりにくい傾向があります。歯並びが悪くなる原因としてお口周りの筋力のバランスが乱れていることが挙げられます。唇や頬、舌の筋力のバランスがとりやすい状態は、鼻呼吸であることと関係がありますので鼻炎を解消することはよい歯並びへの一歩といえます。

鼻炎を解消できる可能性のある歯科矯正

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矯正治療ではすべての歯を並べるために上の顎の幅を広げる治療を行うことがあります。ここからは、上顎を広げるための矯正治療を紹介します。

急速拡大装置

上顎を広げるために、奥歯に装置を固定して顎の骨を拡大する方法です。他にも、上顎にネジで拡大装置を固定して顎の骨を拡大する装置もあります。上顎を舌で触ると装置があるため慣れるため時間がかかることも。装置についているネジを回すことで徐々に上の顎を広げることが可能です。※歯並びの状態に応じて使用する装置は異なります。

アンカースクリュー矯正

ワイヤー矯正治療中に歯列全体(U字型に歯が並ぶ場所)を大きく広げるための治療を行うことがあります。たとえば、出っ歯や受け口の場合で歯を抜かずにすべての歯を並べる場合は、歯列を広げることでスペースを作りだす必要があります。広くなったスペースに前歯を後方に移動させることで歯を抜かずに歯並びを整えることができるのです。このような治療はワイヤー矯正だけでは難しいため、アンカースクリューという小さな矯正用のネジを使用します。局所麻酔をした後に電動のトルクドライバーを用いてアンカースクリューを埋め込みますので、手術のようなおおがかりの治療ではありません。埋め込んだアンカースクリューが安定したら、アンカースクリューを固定源にして歯を動かすのです。

アンカースクリューを用いることで治療期間の短縮や歯を細かく動かせることで仕上がりがより美しくなることが期待できます。

MFT

口呼吸から鼻呼吸を定着させるためにも矯正治療時にお口周りの筋力を整えるトレーニングを行うことがあります。MFT(口腔筋機能療法)により舌や頬、唇の筋力を整えることができるため、当院では歯科矯正中に同時進行で実施しています。治療費用の中にMFTの費用も含まれていますので追加で費用が発生することはありません。

まとめ

鼻炎 歯並びとの関係 歯科矯正
歯科矯正では歯並びや噛み合わせを整えることを目的としていますが、じつは鼻炎が解消される可能性も高いとわかりましたね。もちろん、鼻炎の原因はさまざまですので一概には言えませんので耳鼻咽喉科などで検査を受けられることは大切です。口呼吸の改善や歯列の大きさなどが関係している場合は、歯科矯正により鼻炎が解消されることがありますので歯並びが悪くて鼻炎がある方はご相談にお越しください。当院では、治療前にカウンセリングを行うため身体の健康状態も把握いたします。鼻炎などの症状もあらかじめお伝えいただけますと幸いです。