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矯正を始めると口内炎はできやすい?原因・対処法・予防のポイントを梅田キュア矯正歯科が解説


「矯正治療をしたいけれど、口内炎ができやすくなるのはちょっと…」というお声を耳にすることがあります。結論として、矯正治療により口内炎ができることはあります。しかし、必ずしも全員に生じるわけでも、矯正中ずっと続くわけでもありません。始めは装置に慣れておらず口内炎ができやすい傾向にあるものです。しかし体質や体調も関係しているため、正しい対処と予防を行うことで、多くはコントロールすることが可能です。


矯正中に口内炎ができる主な原因

口内炎 歯列矯正 当たる

矯正治療中に口内炎ができてしまう主な原因として、以下のようなものがあげられます。

①装置が当たっている、擦れている

ワイヤーの端やブラケット装置の角、マウスピースの縁などがお口の粘膜や歯ぐきなどに当たったり擦れたりしている場合、その傷口から口内炎になってしまうことがあります。

②口内が乾燥している

口呼吸をしている・会話量が多い・乾燥しやすい季節であるなどの理由で、口内が乾燥していることが原因になることもあります。

③体調の変化やストレスがある、睡眠不足である

体調が優れなかったり、ストレスや睡眠不足などが積み重なると、身体の抵抗力が落ちて口内炎ができやすくなります。

④栄養バランスが偏っている

食生活が乱れていたり、ビタミンB群などが不足している場合、お口の粘膜の健康が保たれにくくなり口内炎に繋がることもあります。

⑤歯磨きが不十分

歯磨きが不十分だと、口内環境が悪化して小さな傷から細菌が侵入しやすくなります。

その結果、口内炎ができやすくなったり、悪化したりするのです。

 

口内炎が「必ずできるわけではない」理由

歯列矯正を始めたからといって、必ずしも口内炎ができるわけではありません。なぜなら、粘膜の強さや唾液の量、生活習慣などは一人ひとり違うからです。できやすい人もいれば、できにくい人もいます。一般的に、装置を初めてつけた直後や、調整の直後には口内炎ができやすい傾向があります。とはいえ、通常は数日〜数週間ほどで落ち着くことが多いので心配いりません。また矯正中は、定期的なチェックや装置の調整にいらしていただくことになります。もし口内炎の原因となる装置の当たりなどがあれば、その都度原因を取り除くことができますのでご安心ください。

 装置タイプ別:口内炎が起こりやすい場面と対策

この項では、矯正装置のタイプ別に口内炎が起こりやすい場面と対策をあげていきます。

ワイヤー矯正(表側矯正)

ラビアル 表側装置 口内炎

ワイヤーの端やブラケットに止めている部分(結紮部)が当たっている場合に生じやすいでしょう。

→矯正用ワックスで、装置の当たる部分を覆いましょう。お口の粘膜などを保護することで、緩和できます。その後は、できるだけ早めに治療を受けている医院を受診してください。当たる部分をカットしたり、磨いてもらうことによって改善が期待できるからです。

【表側矯正とは?詳しくはこちらをクリック!】

裏側矯正(舌側矯正)

リンガル 裏側矯正 口内炎

装置が裏側についているため、舌に当たりやすい環境です。傷がついたところから口内炎になることもあります。

→ 舌が乾燥していると傷つきやすくなるため、口内の保湿を心がけましょう。また、発音練習をして話し方のコツを掴んだり、保護材を活用することなども有効です。

【裏側矯正とは?詳しくはこちらをクリック!】

マウスピース型矯正

マウスピース矯正 mp 口内炎

マウスピースの縁が浮いていたり、引っかかりがあることが原因になることもあります。

→ご自分でマウスピースを削ることはしないでください。歯科医院でフィットするように調整したり、磨くなどして改善を図ります。

【マウスピース矯正とは?詳しくはこちらをクリック!】

お子様の矯正装置(拡大床など)

装置が引っかかったり、縁が当たったりして口内炎になることがあります。

→装置に慣れるまでには時間がかかるものです。学校に行かれている間は、痛みがでてしまった時のために携帯用ワックスを持参しておきましょう。こまめにうがいをしたり、保健室で対応できることがあれば利用するのも手です。

口内炎ができてしまった時の「すぐできる対処」

もし口内炎ができてしまったら、次のような方法で対処してみてください。

・粘膜などを保護する

装置に当たる部分がある場合は、矯正用ワックスやシリコンカバーなどを活用しましょう。

【付け方ステップ】

①患部の唾液をティッシュなどで拭き取り軽く乾かす

②ワックスを適量取り、指で柔らかく丸める

③装置の当たる部分にしっかり密着させる

④食事の度や就寝前に、必要に応じて貼り替える

・刺激物を避ける

痛みを生じさせるような刺激物・酸味・熱い飲食物などは避けましょう。また、冷たい飲み物やアイスなどを摂取すると、一時的に痛みを緩和することもできます。

・口内を清潔に保つ

やわらかい歯ブラシを用いて、痛みの生じている部分には当たらないように気をつけながら、優しく磨いてください。痛みがあるからと歯磨きが不十分になってしまうと、口内の細菌が傷口から侵入して、さらに悪化する原因となってしまいます。

また、うがいをこまめに意識して行うことで、口内に菌が増えるのを防ぐのも良いでしょう。

・市販薬を利用する

市販されている貼付薬や軟膏、うがい薬などを利用していただいても構いません。使用時は添付書類を良く読み、用法用量を守るようにしましょう。あまり改善されないようであれば、歯科医院を受診してください。

・乾燥対策をする

唾液には、口内の保護・修復や細菌の繁殖抑制といった機能があります。そのため、唾液が不足すると、これらの機能が上手く働かずに口内炎が悪化しやすくなります。こまめな水分補給、就寝時の加湿(マスク)、口呼吸があれば意識してお口を閉じるようにするなどの対策を行いましょう。

 

口内炎予防のコツ:痛くなる前にできること

矯正用ワックス 保護剤  
口内炎

ここでは、あらかじめ口内炎ができないように予防するためのポイントをご紹介します。

①矯正用ワックスをあらかじめ使う

矯正装置装着後や調整直後は、先回りしてワックスを使用し、粘膜に当たらないようにしておきます。そうすることで、傷口から菌が感染し口内炎になることを防げます。

②装置の周りは常に清潔に保つ

矯正装置の周りには、食べかすや歯垢が溜まりやすくなります。歯ブラシだけではなく、デンタルフロス・歯間ブラシを歯とワイヤーの間に通したり、ブラケット装置の溝に沿わせたりしてできるだけ汚れを取り除いてください。

③規則正しい睡眠や栄養バランスのとれた食事を心がける

特にビタミンB2・B6を含むものを積極的に摂ると良いでしょう。

④乾燥対策をする

特に乾燥しやすい季節は、保湿ジェルの活用やうがいを習慣にするなどの対策をしておきましょう。

⑤装置は自分で調整しない

装置が当たっていても、決してご自分で曲げたり削ったりしないでください。気になるところがある時は、治療を受けている医院に相談しましょう。

受診の目安

口内炎だと思っていても、以下に当てはまるようでしたら、歯科医院を受診してください。

・1〜2週間たっても口内炎が良くならない

・口内炎のようなものがどんどん増える

・痛みがあり、食事や会話がつらい

・発熱や全身の不調を伴う

・同じ場所に繰り返しできる

・装置の破損やワイヤーの飛び出しなどがある

なかなか症状が治まらなかったり、その他の症状がある時は、口内炎以外の可能性も考えられます。また、痛みがつらい時は我慢せずに、歯科医院を受診して相談してみましょう。

もし装置やワイヤーが原因で口内炎ができやすくなっている場合には、装置を調整したり磨いたりすることで改善が見込めます。必要に応じて、矯正用ワックスなどの保護材の追加もできるでしょう。

 

よくあるご質問(FAQ)

口内炎 痛み 軽減

こちらでは、患者様から良くいただくご質問にお答えします。

 

Q.学校や仕事中に痛みがでたらどうしたらいいですか?

A.うがいをして口内を清潔に保ちましょう。装置が当たっている場合は、携帯用の矯正ワックスで一時的に保護し、医院まで早めにご連絡ください。


Q.口内炎があると、マウスウォッシュはしみますか?

A.アルコール配合のマウスウォッシュはしみやすいので、低刺激タイプのものを選んでいただくか、水でのうがいをお勧めします。


Q.口内炎はサプリで治りますか?

A.栄養不足も口内炎の原因の1つですが、何が原因なのかは人それぞれです。まずは、原因を見極め、適切な対策を取ることが大切になります。


Q.子供は大人より口内炎ができやすい?

A.口内炎のできやすさには、個人差があります。一般的には、装置に慣れると減ることが多いため、使い方の練習と予防の継続が大切です。


Q.口内炎ができやすいと聞いて、矯正を始めるのが不安です。

A.矯正を始めたら、すべての方に口内炎ができるというわけではありません。予防対策をしたり、早めの調整を心がけることでコントロールすることも可能になります。どうぞご安心ください。

 

梅田キュア矯正歯科からのメッセージ・ご相談案内

今回は、矯正中の口内炎の原因や対処法、予防のポイントなどについてお話しました。口内炎ができると痛みが生じるため、ご不安な気持ちはよく分かります。当院は、患者様ができるだけ快適に矯正治療を進められるよう、全力でサポートさせていただいております。痛みが強い場合や口内炎を繰り返してしまう場合、気になる装置の当たりなどがございましたら、どうぞ我慢せずに遠慮なくご連絡ください。

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