矯正のご相談に来られる方で「前歯が大きいのが気になる」とおっしゃられる方がいます。
歯の大きさには個人差があり、歯科においては歯が大きい場合よりもむしろ「歯が小さい」場合が矮小歯といって、問題になります。
では、前歯が大きいことの何が問題なのでしょうか。
前歯が大きいというお悩みで来院される方の殆どは、出っ歯を気にして来院されます。そういった場合、
- 前歯が前に出て強調されているため大きく見える
- 前歯の横の歯が後ろに下がっているために相対的に大きく見える
- 前歯が歯ぐきの骨から突き出してきて長くなっている
といったケースが多く、実際に前歯が大きいケースは稀です。
したがって、①②のケースでは矯正で歯並びを改善することで治るということになります。
②で横の歯が後ろに下がっているのではなく、矮小歯が原因であれば矯正治療だけでの改善は難しいですが、
矯正でスペースを作り、矮小歯に被せものをして大きく見せることができれば、お悩みは解決するでしょう。
③では、歯の根っこが見えてきている(歯ぐきが下がっている)ことが直接の原因ですので、
これも矯正治療だけでの根本的な解決はできませんが、飛び出ている歯を埋める方向に動かしたのち、
歯ぐきを被せるオペをすることによって大幅に改善が見込める場合があります。
前歯そのものが本当に大きくなっているのであれば、歯を削って小さくしたり、
被せものに変えたりするしか方法はありませんが、本当はそうではないかも知れないことが分かりました。
同様の悩みをお持ちの方は、ぜひ一度矯正専門の医院にも足を運んでみることをお勧め致します。