ブログ

年を取ると出っ歯になりやすいって本当?


出っ歯

「昔に比べて口元が前に出てきたように感じる…」「年齢を重ねるごとに出っ歯になってきたかもしれない…」最近、口元が変化してきたと感じる方はいませんか?以前はまったく気にしていなかったのに出っ歯になってきたと思われる方は、もしかすると加齢が原因かもしれません。「え?年を取ると出っ歯になるの?」と驚かれるかもしれませんが、実は加齢による口元の変化はめずらしいことではありません。でも、なぜ加齢が出っ歯の原因になるのでしょうか。今回は、年を取ると出っ歯になりやすいといわれている理由や原因について詳しく解説していきます。


出っ歯とは


出っ歯は、その名の通り前歯が前へ出ている状態のことで、歯科用語では「上顎前突」と呼んでいます。日本人に多いことでも知られ、10人に1人以上が出っ歯であることが特徴です。しかし、一口に出っ歯といっても症状には種類があり、特徴もそれぞれ異なります。ここからは、出っ歯の種類について紹介しましょう。

出っ歯の種類①「骨格性上顎前突」


骨格性上顎前突は、骨格に異常や問題がある出っ歯を指します。上あごの骨が過剰に成長してしまうことで、上あごが前に突出してしまうのです。反対に、下あごの成長が抑制されることで下あごが全体的に後ろに下がってしまう状態も出っ歯に該当します。

また、歯並びに問題がなくても骨格に問題があれば、骨格性上顎前突と診断される場合も少なくありません。

出っ歯の種類②「歯槽性上顎前突」

歯槽性上顎前突は、歯並びの乱れから起こる出っ歯を指します。この場合の歯並びの乱れとは、前歯が前へ傾斜している状態です。歯槽性上顎前突は、あごの位置に問題がなく歯の位置が問題で起こる出っ歯であるため、骨格性上顎前突よりも矯正治療が比較的容易だといわれています。

出っ歯の種類③「混合型」

混合型とは、骨格性上顎前突と歯槽性上顎前突がミックスされた出っ歯のことです。意外と多いのが、混合型だといわれています。

代表的な出っ歯の3つの原因

冒頭で加齢が出っ歯の原因とお伝えしましたが、ここでは代表的な出っ歯の原因を3つ紹介します。当てはまるかどうかチェックしてみてください。

出っ歯の原因①「遺伝」

出っ歯は遺伝的要素が強いといわれています。両親のどちらかが出っ歯である場合、子どもへと受け継がれる確率が高くなるでしょう。歯の形や位置、あごの形状は遺伝要素が大きいとされています。歯並びに関しては遺伝ではありませんが、歯の大きさや形が受け継がれると、結果的に親と似たような歯並びになるのです。

出っ歯の原因②「口呼吸」


口呼吸も出っ歯の原因といわれています。なぜ口呼吸が原因かというと、舌が下方に位置してしまうからです。通常、舌は上の歯列に収まっていますが、口呼吸の方は舌の位置が低くなると同時に、口がポカンと開くようになります。口が開いたまま放置してしまうと唇の筋力が衰え、やがて舌の筋力によって歯が前へ押し出されて出っ歯になってしまうのです。出っ歯だけにかぎらず、口呼吸を放置してしまうと顔つきにも影響が表れるでしょう。

出っ歯の原因③「悪習慣」

出っ歯は遺伝だけではなく、日常生活の癖でも引き起こされます。たとえば、子どもの指しゃぶりも悪習慣です。「指で歯を前へ動かせられないのでは?」と思われる方も多いかもしれませんが、同じ力が長時間加わると歯の位置はズレてしまうのです。同じ理由で、舌癖をもつ方も長時間かけて歯を舌で押しつづけていると前へ傾斜したり飛び出したりしてしまいます。また、大人でも爪を噛む癖をもつ方もいますが、こちらも注意が必要です。爪を噛むときに前歯を前へ突き出して噛むことから、出っ歯になりやすいといわれています。このように出っ歯の原因は、先天的な遺伝と後天的な理由に分けられます。多くの症例では癖を改善したり筋力トレーニングを取り入れたりすることで少しずつ改善が期待できるでしょう。

歯は年々動きつづけている


みなさんは、人間の歯が何もしていなくても徐々に動きつづけているという話をご存じでしょうか。実は、わたしたちの知らないところで歯は正しい位置を求めながら動いています。この正しい位置というのは、歯にとってストレスを感じない位置のことです。たとえばズレた場所にもかかわらず、歯が「ここがストレスがない場所だ」と認識すると、その場所を求めて動こうとします。つまり、年齢を重ねれば重ねるほど歯の位置は変化しつづけていくのです。

年を取ると出っ歯になりやすいって本当?

では、年を取ると出っ歯になりやすい理由は何でしょうか?出っ歯になる原因として3つの項目を挙げましたが、加齢は後天的理由に当てはまります。ここからは加齢によって起こる可能性が高い、出っ歯の原因について詳しく紹介します。

加齢による出っ歯の原因①「筋肉の減少」

年齢を重ねると、少しずつ筋肉量が低下していきます。筋肉が衰えないように運動や筋トレをされている方もいらっしゃるかもしれません。多くは全身の筋肉を鍛えようとがんばりますが、実は顔も筋肉によって支えられています。特に、唇のまわりにある「口輪筋」は、美しい口元を維持するために必要な筋肉です。口輪筋が衰えると、口をうまく閉じることができずに歯が前へ出ようとしてしまいます。さらに口が開いたままの状態を放置してしまうと、口呼吸になりやすいため注意が必要です。

加齢による出っ歯の原因②「歯科治療の放置」

歯科治療の放置は、出っ歯を引き起こしかねません。たとえば、むし歯治療のために歯科医院に通っていたにもかかわらず行かなくなってしまった場合は危険です。歯が欠けていたり、根っこの部分になったりしたまま放置していると、隣の歯が少しずつ隙間を埋めようと傾斜していきます。この状態は先程も述べた「歯が移動する」現象です。また、歯周病もむし歯と同じく放置してしまうと歯が動き始めます。なぜなら歯周病に罹患したまま放置すると、歯周病菌によって歯を支える骨がやせてしまい歯がグラつきはじめるからです。歯が揺れ出すと隙間が生じます。
その隙間を埋めようと、奥歯から順に前へ前へと移動しはじめ、結果的に出っ歯を引き起こしてしまうのです。特に、歯周病は年齢を重ねると罹患率が増加します。歯科治療の放置は絶対にしないでほしいですが、むし歯や歯周病にならないように予防することが大切です。

加齢による出っ歯の原因③「歯ぎしりや食いしばり」


歯ぎしりや食いしばりの癖がある方も注意が必要です。どちらもストレスが原因で起こりやすく、無意識下で行っていることから自分では気づきにくいといわれています。では、歯ぎしりと食いしばりがなぜ出っ歯を引き起こすのでしょうか。歯ぎしりは、上下の歯を強い力で噛み合わせてこすりつける動作のことをいいます。そのときに体重の2~5倍の力が歯にかかってしまうため、歯だけではなく骨にまで負担がかかりやすいのです。食いしばりも同様に強い力をかけて歯を噛みしめる状態になり、長年どちらも続けることで歯並びに影響を及ぼしてしまうといわれています。

加齢による出っ歯の原因④「親知らずの放置」


親知らずがあることも出っ歯を引き起こす要因の1つです。親知らずは10代後半から20代前半頃に生える1番奥の歯ですが、30代以降に生えてくる方もいます。なぜ親知らずが出っ歯に影響があるのかというと、親知らずが生えようとする力によって手前の歯が押されてしまうからです。後ろから前へ押されていくことで歯並びがズレてしまい、結果として出っ歯を引き起こしてしまいます。出っ歯に気づいたら当院までお気軽にご相談ください。年を重ねると、誰でも口元が変化していきます。せっかく変化に気づいているにもかかわらず放置してしまうと、歯並びの乱れだけではなく見た目にも支障が及び、最悪健康上にも害を与えてしまうかもしれません。加齢による出っ歯は、いずれも予防対策を講じれば防ぐことが可能です。原因の多くは歯科治療の放置ですので、心当たりがある方は再度歯科治療を受けられることをおすすめします。それでも歯科医院に対して恐怖心をもつ方や忙しく通えないという方は、一度カウンセリングを通してお気持ちをお聞かせください。患者さまに合った治療法をご提案させていただきます。出っ歯に気づいたときが治療するタイミングです。あなたの悩みが少しでも解決できるよう、スタッフ一同誠意を込めて対応いたします。ぜひ、当院までお気軽にご相談くださいね。

0120-067-600 24時間受付
WEB予約