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投稿日:2023/10/10

前歯が昔より長いように感じるのは気のせい?

「前歯が昔よりも長くなっているような気がする…」このような歯の変化による不安に悩む方は、決して少なくありません。
このような疑念は気のせいかもしれませんが、時にはご自身で感じていたように現実に起こっていることもあります。そこで今回は、年齢を重ねると前歯が昔より長くなったように感じる現象に焦点を当て、その原因や対処法について詳しく説明します。


前歯が長く見える理由

「歯が長くなったように見える」という感覚は、歯自体の大きさが変化したわけではありません。この現象は、年齢や生活習慣の変化、歯周病などの要因によって歯ぐきが下がり、前歯の見え方に変化が生じるために起こるのです。
では、なぜ歯ぐきが下がってしまうのでしょうか。その理由は下記のようにさまざまです。

理由①加齢

まず考えられる理由は、加齢です。歯ぐきは皮膚や臓器など他の身体組織と同様に、年齢を重ねるにつれて機能が下がってしまいます。加齢によって歯ぐきが下がったことで、前歯が長く見えるようになるのです。ただ、歯ぐきの退縮には個人差があり、元々歯ぐきが薄い方は比較的下がりやすく、厚みのある方は下がりにくい傾向があります。

理由②歯周病

歯周病は、歯肉や歯を支える骨(歯槽骨)の損失を引き起こす歯科疾患です。歯周病が進行すると、歯ぐきを含む歯周組織が細菌によって破壊されます。これにより、歯ぐきが下がって前歯が長く見えるのです。

理由③噛み合わせが悪い

歯並びや噛み合わせの悪さも、前歯の見え方に影響を与えます。
これは、噛んだ時の力が歯列全体に分散されず、特定の歯にのみ過度な負担がかかりやすいためです。このように、歯に対して強い力がかかり続けると、歯を支える歯ぐきにも負担がかかり、徐々に歯ぐきが下がってくることがあり、これにより前歯が長くなったように感じるのです。

理由④過度なブラッシング圧

特に歯ブラシを熱心に行っている方に多いのが、過度なブラッシングによる歯ぐきの退縮です。歯を磨く時に力を入れ過ぎる習慣を続けると、歯ぐきが下がって前歯が長く見えるばかりか、歯が削れて知覚過敏の原因にもなってしまいます。歯ぐきが引き締まっているのに歯ぐきが下がっている、歯ぐきの片縁が隆起している(フェストゥーン)という方は、柔らかめの歯ブラシに変え、歯を磨く際の力に注意してブラッシングするようにしましょう。
正しい歯磨き圧は、100〜200g程度です。自宅に計りがある方は、実際に歯ブラシを当てて確認してみましょう。

理由⑤喫煙習慣

タバコに含まれる一酸化炭素やニコチンなどの有害物質は、歯ぐきの血管を収縮させて血液の流れを阻害したり、免疫力を低下させたりします。このことから、喫煙は歯ぐきの退縮を招き、前歯が長く見える一因になるのです。また、喫煙は歯周病のリスクを高めるため、これらの相乗効果で歯ぐきが下がることも多々あります。

理由⑥食いしばりや歯ぎしり

食いしばりや歯ぎしりのクセがある方も、歯ぐきが下がりやすく、前歯の見え方が変化することがあります。食いしばりや歯ぎしりは、歯ぐきの炎症や退縮を引き起こすだけでなく、最悪抜歯となる破折にもつながりかねません。
日中はなるべく噛まないように意識して、就寝中はナイトガードを装着して歯や歯ぐきを守りましょう。

理由⑦矯正治療の副作用

矯正治療後に歯ぐきが退縮し、歯が長く見えるようになってしまったという方も多いのではないでしょうか?矯正治療を受けたからといって、必ずしも歯ぐきが下がるわけではありませんが、前歯の移動距離を多く設計し過ぎてしまったケースや、矯正力が強くかかり過ぎてしまったケースでは、歯肉退縮により歯と歯の間に黒い隙間が生じる「ブラックトライアングル」を引き起こすこともあります。矯正治療を受ける場合には、必ず副作用について理解し、矯正治療の経験が豊富な歯科医師を選びましょう。
歯ぐきが下がるとどのようなことが起こる?

知覚過敏になりやすい

歯ぐきが下がると、歯の根部が露出して外部からの刺激に対する感受性が増します。これにより、冷たいものや甘いもの、空気に対して敏感に反応する、知覚過敏の症状が出ることがあります。

根面う蝕のリスクが増加

「根面う蝕」は、露出した歯の根っこの部分にできる虫歯です。歯ぐきが退縮すると、細菌が産生する酸に弱い象牙質が露出し、この根面う蝕のリスクが増加します。根面う蝕は歯の表面に発症するエナメル質のう蝕に比べ、発症しやすく進行が早いため、なるべく歯ぐきが下がらないような対処が必要です。

歯周病になりやすくなる

歯ぐきが下がると、細菌やプラークが歯根部に蓄積しやすく、これにより歯周病が発症、進行しやすくなります。歯肉の退縮は、歯を失う可能性のある歯周病のリスクを高める要因にもなるため、歯科医院での定期的なチェックと、十分なセルフケアが重要です。

歯の動揺につながることも

歯肉の退縮により、骨や歯根膜などの支持組織が損傷し、歯の動揺が生じることがあります。そのままにしていると歯が不安定になり、噛み合わせの問題や歯の喪失のリスクが高まります。

前歯が長く見えるのは治せる?

原因でお話ししたように、前歯が長く見えるようになったのは歯の周囲に存在する歯ぐきが、何らかの原因で下がってしまったためです。しかし、一度下がってしまった歯ぐきは、自然に元の状態に戻ることはありません。歯ぐきが下がってしまった時の治療法として、「ヒアルロン酸の注入」や「歯肉移植」、「再生治療」などがありますが、効果が一時的であったり、自費での外科処置であったりするため、あまり積極的に行われてはいません

歯ぐきの退縮を予防するには?

歯ぐきの退縮による前歯の変化を防ぐためにも、まずは適切なセルフケアを行う必要があります。正しいブラッシング方法と、フロスのなど補助的な使用を習慣化し、歯周病にならないように歯の清潔を維持しましょう。
また、歯ぎしりや食いしばりのある方はナイトガードを作成して歯を保護したり、喫煙の習慣がある方は少しずつでも本数を減らすなどして、歯肉退縮を予防する対策が有効です。

ただ、噛み合わせの問題で歯ぐきが下がっている場合、根本から改善するためには矯正治療をする必要があります。特に獣医が必要なのは、噛み合わせが深い「過蓋咬合」や、前歯が強く当たっている「受け口」「上顎前突」、「交叉咬合」です。
現在は目立ちにくいマウスピース矯正や、裏側矯正もあるため、成人の方でも見た目を気にせず治療ができます。
歯列矯正は、治療期間や費用がかかってしまいますが、その分噛み合わせだけでなく、歯並びや顔貌のバランスを整られる成果の大きい治療です。噛み合わせが原因で歯ぐきが下がってしまったり、噛み合わせが悪くて前歯ばかりが強く当たって心配…という方は、この機会に矯正治療を検討してみるのも一つの手です。

まとめ

前歯が昔より長く感じるのは、歯ぐきが下がったことによる歯の変化であり、これは加齢や歯周病、噛み合わせの問題などが原因となります。しかし、適切なケアと予防策を取ることで、健康な歯ぐきを維持し、前歯の変化を防ぐことが可能です。
また、噛み合わせにが悪い場合には、自身で歯ぐきが下がるのを予防することはできないため、まずは梅田キュア矯正歯科のカウンセリングにぜひ一度お越しください✨
矯正治療の副作用で歯ぐきが下がることはありますが、熟練した矯正医であれば歯ぐきの変化を考慮した治療計画を立案し、歯肉退縮を防げます。
一度下がった歯ぐきは、自然治癒することはありません。歯並びと噛み合わせを改善し、前歯の変化に対処することで、美しい笑顔を保ちましょう。

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