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矯正治療を始めたら、噛み合わせに違和感が!これって大丈夫?


歯科矯正 かみ合わせ 関係性

矯正治療で歯並びを整え始める過程で、「噛み合わせが変になった気がする」と感じて、不安になる方も少なくありません。矯正治療では歯を徐々に動かしていくため、歯並びが変化して違和感を覚えるのはごく自然なことです。矯正治療は虫歯治療に比べて期間が長いため、違和感が続いたり気になることがあると、心配になることも多いでしょう。今回は、そうした違和感が生じる理由や、心配なときの対処方法を解説します。これから矯正を受ける方や、治療中の方の参考になれば幸いです。


矯正中に起こる違和感とは

矯正中 かみ合わせ ワイヤー矯正
矯正治療は、歯を動かして正しい位置に移動させることで歯並びを整えているため、一時的に「一部の歯だけが当たる」「噛み合わせが変わった」などの違和感が出やすくなります。このような変化は、ワイヤー矯正でもマウスピース矯正でも共通して見られるもので、矯正方法の違いによって起こらないわけではありません。口の中はとても繊細な場所で、魚の骨や野菜の繊維、髪の毛のような小さな異物が入るだけでも不快に感じることがあります。そのため、噛み合わせがほんの少し変化しただけでも違和感として気づきやすいのです。ただし、そうした違和感は、矯正によって歯がしっかりと動いている証拠ともいえます。

矯正治療の目的

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矯正治療は、見た目の美しさや口腔機能、健康面にも多くのメリットがあります。以下に、主な目的をわかりやすくご紹介します。

噛み合わせ(咬合)の改善

正しい噛み合わせは、食事の際にしっかりと噛むことができ、消化を助けるだけでなく、顎関節や筋肉への負担を軽減します。噛み合わせが悪いままだと、片側だけで噛んだり、歯に過剰な力がかかったりして、歯や顎のトラブルの原因になります。矯正治療では、上下の歯が正しく接触するよう調整することで、長期的な口腔機能の安定を目指します。

歯並びの見た目の改善

見た目のコンプレックス解消も、矯正治療の大きな目的の一つです。前歯のがたつきや出っ歯、受け口などを整えることで、笑顔や顔の印象が明るくなり、自信を持てるようになります。人前で話す仕事や接客業をしている方にとっても、口元の美しさは大きなメリットとなるでしょう。

発音や会話のしやすさの向上

歯並びや噛み合わせが乱れていると、舌の動きや空気の通り道に影響が出て、発音が不明瞭になることがあります。特に「サ行」「タ行」「ラ行」などは前歯や舌の位置に大きく関係しており、矯正治療によってそれらの発音の明瞭さが改善されることがあります。

虫歯や歯周病の予防

歯並びが整うと、歯と歯の間の隙間や重なりが減り、歯ブラシが隅々まで届くようになります。これによりプラーク(歯垢)や汚れがたまりにくくなり、虫歯や歯周病のリスクが大幅に軽減されます。

顎関節や全身への負担軽減

噛み合わせのずれがあると、顎の関節に負担がかかり、顎関節症や頭痛、肩こりなどの全身症状に影響することもあります。矯正で顎の動きがスムーズになれば、顎まわりの筋肉の緊張が和らぎ、身体のバランスが整うこともあります。

矯正治療で歯が動く仕組みを知ろう

矯正治療では、ワイヤーやマウスピースなどの装置を使って、少しずつ歯に力をかけていきます。その力が歯の根元を支える骨(歯槽骨)に伝わることで、骨がゆっくりと吸収・再生を繰り返し、歯の位置が移動していきます。この骨の新陳代謝を利用するのが矯正の基本的な仕組みです。そのため、治療中は一時的に噛み合わせのバランスが崩れることがあり、それが違和感として現れることがあります。

噛み合わせが悪い「不正咬合」とは?

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噛み合わせが悪い状態を「不正咬合」といいます。不正咬合にはいくつかのタイプがあり、矯正治療の対象にもなります。

開咬(かいこう)

前歯が噛み合わず、常に隙間が開いている状態です。滑舌が悪くなることや前歯で食べ物を噛み切るのが難しくなります。奥歯に負担がかかりすぎるため、歯の破損や顎関節症などのトラブルに繋がることがあります。

上顎前突(じょうがくぜんとつ)

いわゆる「出っ歯」で、前歯が前に突き出している状態です。唇が閉じにくく、口呼吸の原因にもなることがあります。

下顎前突(かがくぜんとつ)

下の前歯や顎が前に出た「受け口」の状態を指します。顎が出ているように見えるため、見た目のコンプレックスを持つ方が多くいらっしゃいます。また、噛み合わせがズレて反対になっているため、発音や咀嚼などの口腔機能も低下しやすくなります。

交叉咬合(こうさこうごう)

上下の歯が左右にずれて噛み合う状態を指し、顎のゆがみや顔の左右差を引き起こすことがあります。

叢生(そうせい)

歯が並ぶスペースが足りず、歯が重なってガタガタに生えている歯並びです。清掃がしにくく、虫歯や歯周病のリスクが高まります。

過蓋咬合(かがいこうごう)

上の前歯が下の前歯を深く覆ってしまっている噛み合わせです。見た目だけでなく、下の歯や歯ぐきを傷つける恐れがあります。

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矯正中に違和感が出やすいタイミング

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①装置を付けた直後や調整後

ワイヤーの締め直しやマウスピースの交換直後は、歯に新たな力が加わるため、噛み合わせが一時的に変化しやすくなります。心配されるかもしれませんが、時間とともに落ち着いてくることがほとんどです。万が一なかなか治らないことがある場合には、担当の歯科医師に伝えて確認してもらいましょう。

②歯の移動が進んだタイミング

前歯や奥歯の位置が動いてくると、それまでの噛み合わせとのズレを感じやすくなる時期です。違和感は歯が動いているサインでもあります。

③奥歯を動かし始めたとき

奥歯は噛み合わせの基盤となるため、わずかな動きでもバランスが崩れたように感じることがあります。

④噛み合わせのバランスが合っていないとき

特にマウスピース型矯正では、装着中に奥歯が歯ぐき側へ沈みやすく、噛み合わせが合わなくなることがあります。また、マウスピースは奥歯を引き上げる動きが苦手なため、奥歯の高さが不足して違和感を生じる場合もあります。

⑤マウスピースの厚みが気になるとき

マウスピースは厚さ約0.5mmと薄く作られていますが、口腔内は非常に敏感なため、装着時に異物感を覚えることがあります。着け始めは気になるかもしれませんが、自然と慣れていくことがほとんどです。ただし、引っかかる部分があったり、上顎の部分に気持ち悪さを感じるような場合には調整が必要なケースもあります。症状が続く場合は、ご自身で抱え込まずに歯科医院で確認してもらいましょう。

気をつけたい矯正中のトラブル

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矯正治療中は歯が動いていく過程で、予期せぬトラブルが起こることもあります。ここでは特に注意したい代表的なトラブルをいくつかご紹介します。

①口内炎や装置による擦れ

装置が口の中の粘膜に当たって傷や口内炎ができると、痛みや不快感が出ることがあります。矯正用のワックスを使用したり、早めに歯科医に相談することで対処できます。

②ブラッシング不足による虫歯・歯肉炎

ワイヤー矯正を行う際は、装置の周囲に汚れがたまりやすくなるため、虫歯や歯肉炎のリスクが高まります。矯正中は、これまで以上に丁寧な歯磨きが大切です。歯科医院で正しい磨き方の指導を受け、ご自身でも意識してケアを行うことで、お口の健康をしっかり守りましょう。

③装置の破損・脱落

ワイヤー矯正の装置が外れたり、マウスピースが割れてしまうことがあります。そのまま放置しておくと、治療が計画通りに進まなくなります。装置の破損や脱落に気づいた場合は、焦らず速やかに歯科医院を受診しましょう。

④顎関節への負担

歯を矯正している間に咬合バランスが崩れ、顎の関節に負担がかかることがあります。悪化すると、一時的に口が開けづらくなったり、口を開けた時に痛みを感じたりすることもあります。

⑤後戻り

矯正治療後には新しい位置に歯並びが定着するまで時間がかかります。動かした歯が少しずつ元の場所に戻ってしまう現象が起こりやすく、これを「後戻り」と呼びます。そこで、治療後には「リテーナー」と呼ばれる保定装置を使って歯の位置を安定させます。リテーナーを装着することで、整えた歯並びがしっかり定着します。一般的には、2年ほどの装着が必要とされています。

噛み合わせが整うまでの期間と注意点

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矯正中に感じる違和感の多くは、装置をつけた直後や調整後に歯へ力が加わることで起こります。これらは一時的な反応であり、治療が進んで歯並びが整うにつれて徐々に落ち着いていきます。通常は1週間から10日ほどでおさまることがほとんどなので、しばらく様子を見ていただいて問題ありません。また、矯正治療において、噛み合わせの調整は最終段階で行われることが多く、治療全体の中でも時間がかかる部分です。早く良くなってほしいという気持ちは理解できますが、焦らず経過を見守ることが大切です。また、自分の判断で装置を外したり、通院を自己判断でやめたりすることは避けましょう。担当医の計画に沿ってしっかり治療を進めることが、美しい歯並びへの近道です。違和感が気になるときにはお気軽にご相談ください。

矯正治療中に違和感がある場合は、どうぞ気軽にお声がけください。原因をしっかり確認したうえで、適切に対応させていただきます。お口の中は暗くて見えにくいため、ご自身では気づきにくい不具合が起きていることもあります。例えば、装置が外れたまま放置してしまうと、治療の進行や結果に影響が出てしまう恐れもあります。また、装置の調整後も噛み合わせがなかなか改善しないと感じる場合には、そのままにせず、早めに受診されることをおすすめします。適切なサポートを受けながら治療を進めていくことで、より安心して矯正治療に取り組んでいただけます。

まとめ

矯正治療中に噛み合わせに違和感を感じるのは、歯が動いている証拠ともいえます。ほとんどは一時的なものであり、治療が進めば自然と解消されるケースが多いです。ただし、強い痛みや違和感が長引く場合には、我慢せずにご相談ください。梅田キュア矯正歯科では、矯正を始める前に治療内容や違和感が出る可能性について丁寧にご説明しています。ご不安なことや気になることがあれば、どうぞお気軽にご相談ください。梅田キュア矯正歯科では、患者さまのお悩みにしっかりと寄り添い、お一人おひとりが安心して治療を始められるよう、丁寧なご説明を心がけております。カウンセリングのご予約は、お電話またはWEBにて受け付けております。矯正治療をご検討の方は、どうぞお気軽にご相談ください。スタッフ一同、心よりお待ちしております。

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