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歯並びが気になる上だけを歯科矯正できる?


上顎

歯列矯正を考えているけど、費用や期間をかけたくないから全体矯正に抵抗があるという方も多いでしょう。矯正をするにしても歯並びが気になる部分だけ矯正したいと思ったことがあるかもしれません。しかし、実際に上の歯並びだけを歯列矯正することは可能なのでしょうか?さらに、上だけ矯正治療ができたとしても、ほかに支障はないのでしょうか?今回は、歯並びが気になる上の歯だけ歯列矯正できるかについて詳しく紹介していきます。片側だけの矯正を視野に入れている方は、ぜひ最後までお読みください。


歯列矯正の目的

前提として、歯列矯正とはなにかについて説明します。歯列矯正と聞くと「見た目の改善」を想像される方が多いかもしれません。しかしながら歯列矯正は美容面だけにかぎらず、健康を目指した治療を提供しています。たとえば、しっかり噛めるようにする機能面の回復やストレスなく日常生活を送るため心身の健康を増長することが狙いです。健康的で美しい歯は、心身の健康を維持するために必要であることはみなさんもおわかりだと思います。これからの人生を豊かにしていくためにも歯列矯正で心身の健康を築いていきませんか?

歯列矯正は全体矯正と部分矯正がある

歯列矯正には、「全体矯正」と「部分矯正」という2つの治療法があります。全体矯正は上下の歯を移動させて歯並びや噛み合わせを改善する方法であり、部分矯正は気になる部分だけを数歯単位から治療できる方法です。どちらの治療を選択するかは患者さまの意向や口元の状態をみながら判断していきます。

全体矯正に向いている方

● 上下の歯並びを美しくしたい
● 完璧な噛み合わせにしたい
● 納得いく治療がしたい

部分矯正が向いている方

● 気になる部分だけ治療したい
● できるだけコストや治療期間を抑えたい
● 矯正の完了日を決めている

上だけ歯列矯正はできるの?

では、下の歯並びには支障がなく上だけを歯列矯正することは可能なのでしょうか?結論から言うと、可能です。しかし、すべての症例に当てはまるわけではありませんので注意しましょう。判断するにあたって、口のなかの状態やレベルなどを目視やレントゲン検査で評価する必要があります。検査材料がそろったあと、歯科医師の評価が加わり最終的な判断がくだされるのですそのため、上だけの矯正を希望していても症例が適切かどうかは検査次第ということになります。では、上の歯だけ歯列矯正ができる条件とはどんな症例なのでしょうか。
以下に適用条件をまとめてみました。ただ、あくまでも可能性であり、合致しないからといって必ず矯正できないとは限りません。

上だけ歯列矯正するために必要な適用条件

上の歯だけを矯正する場合の適用条件として挙げられるのは、症状がすべて軽度であることです。
具体的にどのような症状が当てはまるのか1つずつみていきましょう。

軽度の歯列不正

歯列不正とは叢生や出っ歯、すきっ歯など、歯の位置に不具合を生じた状態のことをいいます。上だけを矯正したい場合、基本的に軽度の歯列不正であるかどうかが判断基準です。噛み合わせが安定している上だけを矯正するためには、噛み合わせの安定が求められます。もし上下の噛み合わせのバランスが悪く不安定のまま上だけを矯正してしまえば、さらに噛み合わせが崩れてしまう可能性が高くなるでしょう。そのため、噛み合わせの安定も条件として大事な項目です。

成長期が完了している

本来、お子さんや成長期の方は部分矯正ではなく全体矯正が一般的だといわれています。というのも成長期でおこなう歯列矯正は、歯やあごの成長過程をうまく利用しながら矯正を
進めてゴールを目指すからです。そのため、全体ではなく上だけ矯正をおこなう場合は、成長期が完了していることが条件となります。

上だけ歯列矯正をおこなうメリットとは

ここからは、上の歯だけを矯正することで得られるメリットを紹介します。メリットを知ることで、上だけ矯正する意義に加えて自分自身が矯正するイメージが湧きやすくなると思います。
ぜひ、理解を深めてみてください。

メリット①「治療期間を短縮できる」

上の歯だけおこなう歯列矯正は全体矯正に比べて治療する範囲が狭いことから、治療期間を短縮できる可能性が高いでしょう。また、治療範囲が狭いことでむし歯や歯周病のリスクを防げるという見方もできます。上だけの矯正期間に関しては症例によっても異なるため、まずは担当の歯科医師に相談してみましょう。

メリット②「コストを抑えられる」

部分矯正の記述でも触れた通り、上の歯だけの歯列矯正は期間のほかに矯正費用を抑えることが可能です。一般的に全体矯正の場合、症例に合わせて30~100万ほどかかる見込みですが、上だけおこなう矯正では全体矯正よりも費用を安く抑えることができます。詳しい費用に関しては、症例と患者さまの目指すゴールから導きだして捻出していくことになるでしょう。

メリット③「機能の改善や向上」

下の歯並びに問題がなく上だけ歯並びが気になる場合、上だけを歯列矯正することで機能面の改善が期待できるでしょう。矯正することによって噛み合わせが正常になり、食べものを咀嚼する力が身につきます。

細かく噛むことで消化器官も安全に機能し、消化の改善も見込めるようになるでしょう。また、上の歯だけを矯正するメリットとして、発音や滑舌という機能の改善が見込めます。数本の歯並びを治すことで「話しやすくなった」という事例もあることから、上だけを矯正することは非常に効果的です。

上だけ歯列矯正したときに起こりうるデメリットとは

上の歯だけを歯列矯正した場合のメリットについて触れましたが、反対にどのようなデメリットがあるでしょうか?

起こりうるリスクについてみていきましょう。

デメリット①「噛み合わせのバランスが悪化する可能性がある」

上の歯だけを歯列矯正する場合、下の歯とのバランスをみながら矯正を進めていきます。しかし上の歯並びを揃えようと動かしたはいいものの、結果的に噛み合わせのバランスを欠いてしまう可能性も否めません。万が一、噛み合わせのバランスがとれなくなると正常に噛めないばかりか、顎関節症や顔面の歪みを引き起こすなど、さまざまなリスクの可能性が高くなります。上だけを歯列矯正することは、慎重な診断や治療が必要だといえるでしょう。

デメリット②「希望する仕上がりにならない可能性がある」

歯列矯正をするうえで治療のゴールを明確にしておく必要があります。しかし、明確なゴールをイメージしていても、治療後に「思ってた通りではない」と希望する仕上がりにならないことも考えられるのです。さらに上の歯並びを改善すると、以前は気になっていなかった下の歯並びが急に気になってきたと仰る方もいます。この場合、再矯正になることから余計に費用や期間がかかってしまうこともあるため注意しましょう。上だけを歯列矯正したいとお考えの方は、いま一度、目指すべきゴールを歯科医師と相談のうえで改めて明確にしておく必要があります。

デメリット③「対応できる歯科医院が少ない」


歯列矯正は上下でおこなう全体矯正が圧倒的に多いことから、上の歯だけ対応できる歯科医院が少ない印象です。ここまでお読みいただいて理解されている方も多いかもしれませんが、上の歯だけの歯列矯正は高度な技術や診断が求められます。そのため、事前に症例に対して正確な診断ができる歯科医師でなければ治療が難しいのです。さらに、歯列矯正の目的として「正常な噛み合わせにする」ことが挙げられます。噛み合わせ治療をする=全体矯正がベースとして考えられていることからみても、上の歯だけ歯列矯正をおこなう医院自体が少ないのです。
そのため、まずは行きたい歯科医院が上だけ歯列矯正をおこなっているか確認することが重要です。

上だけを歯列矯正したい!とお考えの方は、当院までご相談ください


上の歯だけを歯列矯正することは可能です。
しかし、自分の症例が本当に適用条件に当てはまるのか判断できない部分もあるでしょう。少しでも「上だけの矯正について興味がある」「自分の症例が当てはまるか確認してほしい」と思われる方は、ぜひ当院のカウンセリングを受けてみることをおすすめします。当院では、患者さまお一人お一人の状態を詳しく診断して、最適な治療プランをご提案しています。もちろん、お悩みや疑問、不安などがございましたら、お気軽にご相談くださいね。スタッフ一同、心よりご来院をお待ちしております。

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