ブログ

受け口だと疲れやすいって本当?


受け口 反対咬合

仕事や家事・育児、学業などで、皆さんお忙しくされていらっしゃると思います。ストレスや疲労感を感じることも珍しくないでしょう。恐らくほとんどの方は、疲れの原因に心当たりがあると思います。その中のには『受け口』などの歯の噛み合わせが関係している場合もあることをご存じでしょうか。実は、外見や噛み合わせは心身の健康と深く繋がっているのです。今回は『受け口』だと疲れやすくなる理由や、治療方法についてお話していきます。


どのような状態を受け口というの?

正常な噛み合わせは、噛んだ時に上の歯が下の歯よりも前に被さっている状態です。しかし受け口の方は、上下の歯を噛み合わせた時に下の歯の方が前に出ています。専門的には『反対咬合(はんたいこうごう)』と呼ばれています。同時に歯並びも悪いこともあれば、下顎が前方に出ているだけで歯並びはキレイな方もいらっしゃいます。日本人は骨格的に受け口の割合が多いとされおり、海外では1~2%であるのに対し、日本では全体の3~4%の人に見られるそうです。

受け口が全身に影響を及ぼす?

「歯の噛み合わせが全身に影響する」という話を聞いたことはありますか?噛み合わせはお口の問題のように思えるため、全身に関係しているというと疑問を感じる方もいらっしゃるかもしれません。なぜ両者が関係しているのかというと、私たちは噛む時にお口の周りの筋肉を使っているからです。噛み合わせが整っていると、しっかり噛むことができるので筋肉にも余計な負担がかかることはありません。しかしお口周りの筋肉は、全身の筋肉とも繋がっています。そのため受け口のように噛み合わせのバランスが崩れていると、身体のあらゆる部分に不調を生じさせてしまうことがあるのです。

受け口が疲れやすさを引き起こす理由

受け口は次のような症状を引き起こすことから、疲れやすさを感じさせてしまう可能性があります。

歯や顎関節に大きな負担がかかる

アンバランスな噛み合わせのままでいると、顎関節症を引き起こしてしまうことがあります。部分的な歯や、顎関節に負担をかけてしまうからです。顎関節症になるとお口が開きにくくなり、食事や歯磨きに不自由を感じやすくなります。心身共にストレスを感じやすい状態になってしまうでしょう。

頭痛や肩こりを誘発することがある

噛み合わせのバランスが崩れると、お口周りの筋肉への負担も偏ってしまいます。首や肩の筋肉は、噛む時に使う筋肉と繋がっているため、首こりや肩こりの原因にもなります。悪化すると頭痛を誘発することも多く、慢性化すると「休息しても疲れがとれない」といった問題になりかねません。このような噛み合わせが誘発する症状を『咬合関連痛(こうごうかんれんつう)』といいます。

睡眠時無呼吸症候群を引き起こす可能性がある

受け口の方は、舌の位置が下がっている『低位舌(ていいぜつ)』が多くみられます。骨格的な問題で受け口になる場合もありますが、低位舌により無意識のうちに下の歯を押す癖が原因となることもあるからです。舌の位置が下がっていると、気道が狭くなるとも考えられており、いびきや睡眠時無呼吸症候群に繋がる可能性があります。このような症状が見られる場合は、質の良い睡眠が取れず、疲労が回復できず疲れを感じることもあるでしょう。

耳鼻咽喉疾患を併発しやすい

受け口は、鼻炎や扁桃炎などの耳鼻咽喉疾患を併発することがあります。なぜなら、口呼吸になりやすいからです。症状が生活に支障するほどであれば、ストレスや疲れにも繋がるといえるでしょう。

食べ物をしっかり噛み切ることができない

前歯の噛み合わせの具合によっては、麺類など前歯で食べ物を噛み切る動作が難しくなってしまいます。上手く食べることができず、ストレスの原因になったり、十分に噛み砕く前に飲み込み
やすくなることで胃腸への負担が大きくなることも考えられます。結果として疲れやすい状態になってしまうでしょう。

虫歯や歯周病などのお口のトラブルを引き起こす

噛み合わせが乱れていると、歯磨きもしにくくなります。そのため歯垢を磨き残しやすくなり、虫歯や歯周病にもかかりやすくなってしまいます。もし治療が必要になった場合は、治療のための時間を作らなければなりません。休みの日やプライベートな時間を費やさなければならなくなり「ゆっくり休めない」「趣味や外出などの予定が入れられない」という問題が生じてしまうでしょう。その結果、十分な休息を得られず疲れの原因となる可能性が考えられます。

コンプレックスの原因になりやすい

受け口にコンプレックスを感じている場合、精神的なストレスとなってしまう可能性があります。このようなストレスは精神面の負担となり、疲れを感じる原因となります。

受け口は治療が可能!最適な治療方法は?

受け口の治療は可能ですが、症状の程度により、どのような治療が適しているかは異なります。一般的には、次のような治療方法があります。

矯正治療

『ワイヤー矯正』や『マウスピース型矯正』などにより、改善を図る方法です。一般的には、軽度や中等度のケースが適応となるでしょう。

《ワイヤー矯正とは》

歯の表面にブラケットと呼ばれる装置を装置し、そこにワイヤーを通して力を加えることで歯を動かす方法です。装置は固定式のため、食事や歯磨きがしにくくなる傾向があります。

《マウスピース型矯正とは》

透明のマウスピース型装置をいくつも作製し、順番に装着することで歯を動かしていきます。マウスピース型装置は、少しずつ歯を動かした状態を想定して作られています。一番のメリットは、装置が目立たないということです。また装置は取り外し式で、食事や歯磨きに支障のないというメリットもあります。どちらの場合も、まずは精密検査が必要になります。お口の状況を詳しく把握した後に診断や治療計画の作製を行い、患者様一人ひとりに適した治療方法をご提案するためです。

精密検査をすると、治療期間や費用などについてのご説明も可能になります。

小児矯正

成長過程であることを利用した、矯正治療の方法です。受け口になってしまう原因には、上下の顎のバランスが悪いことや、日常生活の中で無意識に行っている癖などもあります。まだ成長中であるお子様であれば、矯正装置を用いて顎の成長を促したり抑制したりすることで、上下の顎のバランスが整うように誘導することが可能です。また『MFT(エムエフティー)』ともいわれる口腔筋機能療法を行うことで、お口周りの癖の改善やお口周りの筋肉のトレーニングなども期待できるでしょう。お子様のうちにお口周りを整えておくことで、受け口を避けることができる場合もある他、疲れにくい体づくりを目指すこともできます。お子様の受け口が気になっている場合は、早めに歯科医院で診てもらってくださいね。

外科手術

成人になってから治療を希望される場合、『骨切り術』などの外科手術が必要になることもあります。対象となるのは、重度の症状が見られるケースです。矯正治療と外科手術のどちらも行う『外科矯正(げかきょうせい)』をする場合も多いでしょう。上記のように、受け口の治療には色々な方法があります。治療をお考えの方は、一度歯科医院で相談してみると良いでしょう。

矯正治療は身体の健康にも関係しています

今回は、受け口だと疲れやすくなる理由や治療方法についてお話しました。受け口は見た目のコンプレックスになりやすいだけではなく、身体にも様々な問題を引き起こす歯並びです。感じるストレスが大きければ大きいほど、疲れやすい体になってしまう可能性も高くなります。健康的な生活のためにも、ぜひ矯正治療をご検討してみてください。梅田キュア矯正歯科では、矯正治療をお考えの方を対象にカウンセリングを実施しております。矯正治療について詳しくお知りになりたい方や、ご興味のある方も歓迎です。ご希望がございましたら、どうぞ気軽にお問い合わせください。

0120-067-600 24時間受付
WEB予約