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出っ歯の治療は保険が適用される?


上顎前突、出っ歯

「上の前歯が出ている……」とお悩みの方の中には、矯正治療を考える方もいらっしゃるでしょう。しかし、矯正治療は保険が適用されるのかどうかよくわからないですよね。今回は、出っ歯の矯正治療で保険が適用されるケースや基本的な費用、医療費控除の解説をいたします。


出っ歯の矯正治療で保険が適用されるケース


出っ歯の治療を行う際に、保険適用だと判断されるのは骨格に原因がある場合になります。加えて、骨格の問題が原因で発音機能障害や咀嚼機能障害があると認められた場合になります。審美的な問題に加えて機能的な問題を改善する矯正治療にしか保険は適用されません。他にも以下の条件があれば、矯正治療で保険が適用されます。

厚生労働大臣が定める疾患が原因

厚生労働大臣が定める疾患が原因で悪い噛み合わせになっている状態であれば、矯正治療費は保険適用になります。
・唇顎口蓋裂
・ゴールデンハー症候群(鰓弓異常症を含む)
・鎖骨頭蓋骨異形成
・トリーチャー・コリンズ症候群
・ピエール・ロバン症候群
・ダウン症候群
・ラッセル・シルバー症候群
・ターナー症候群
・ベックウィズ・ウイーデマン症候群
・顔面半側萎縮症
・先天性ミオパチー
・軟骨形成不全症
・筋ジストロフィー
・脊髄性筋萎縮症
・顔面半側肥大症
・骨形成不全症
などの疾患で噛み合わせの問題が生じている場合は矯正治療費に保険が適用されます。基本的には矯正治療は自由診療ですので、病名がわかっているときは歯科医院で申し出ましょう。

永久歯の本数が3本以上少ない


前歯・小臼歯の永久歯が3本以上生えておらず通常よりも少ない本数の場合、上下の噛み合わせが乱れることがあります。そうなると、見た目だけではなく機能面でも支障がでるため、保険を適用した矯正治療が受けられます。前歯は中心の歯から数えて3番目までの歯で、小臼歯は中心の歯から数えて4・5番目の歯のことです。前歯と小臼歯を合わせると上下左右で計10本あるのが通常ですが、その中で3本以上生えてこない、先天性欠如の方もいらっしゃいます。歯の本数や生える時期はご自分で判断することも難しいため、左右の歯のバランスがおかしい、前歯で食べものが噛みにくい場合は早めに歯科医院に相談しましょう。

顎変形症のケース


顎変形症とは、上と下の顎の形状や大きさに問題がある状態をいいます。顔の形が変形したり、噛み合わせがズレることで顎の動きが変になったりすることもあります。遺伝的な要素が大きいと考えられていますが、具体的な原因は不明です。顎変形症を改善するためには、顎の骨を切除する外科手術が必要になります。それに加えて手術前後には、歯列矯正を行うことが一般的です。このような出っ歯の場合は、保険が適用されます。顎変形症であるかどうかはご自分では判断が難しいため、まずは矯正歯科に相談にお越しください。ただし、外科手術を行っていない歯科医院もありますので事前に調べておくとよいでしょう。当院では、提携している医療機関で歯列矯正前に顎の骨を切除する外科手術を受けていただけます。医療機関と矯正歯科で密な連携をとり、精密検査の結果を基に治療方針を決定していきますので、安心してお越しください。

保険が適用されない出っ歯とは?


ここまで保険適用で出っ歯の治療が受けられるお話しをしてきましたが、機能障害が認められない場合は保険適用になりません。基本的に「見た目」を改善するための審美目的の矯正治療は保険が適用できないためすべて治療費は自己負担になりますので覚えておきましょう。また、保険適用として認められない場合には、矯正治療の方法も関係してきます。ここからは、当院で取り扱いがあり保険適用としては認められない矯正装置を紹介します。

表側矯正装置


歯の表面にブラケットと呼ばれる米粒くらいの大きさの矯正装置を貼り付けてワイヤーを通して歯並びを徐々に整える方法です。従来は歯の表面に金属のブラケットを貼り付けるのが主流でしたが、見た目が目立つことから当院では透明や白色のブラケットを用いて治療を進めることが可能です。

裏側矯正治療


裏側矯正治療は、歯の裏側にブラケットと呼ばれる米粒くらいの大きさの矯正装置を貼り付けてワイヤーを通して歯並びを徐々に整える方法です。一般的に広く知られている矯正装置は、歯の表側に金属のブラケットを貼り付けてワイヤーを通す「表側矯正治療」のため、目立ちやすいというデメリットがありました。しかし、裏側矯正治療であれば矯正装置は目立ちにくく、矯正治療をしていることを隠したい方やお仕事上歯の表側に装置を付けられない方に人気を集めています。通院頻度は3週間に1回くらいのペースでワイヤーを歯科医院で交換します。約2年前後で治療が終えられる治療方法です。裏側矯正装置はデジタルスキャンで歯並びを撮影し、治療計画を立てたり、装着する装置を製作したりします。カスタムメイドで製作される矯正装置で、基本的に費用は全額自己負担となります。

マウスピース型矯正治療


マウスピース型矯正治療は、取り外し式の矯正装置でマウスピース型のトレーを装着することで徐々に歯並びを整える方法です。当院のマウスピース型矯正は「インビザライン」を採用しており、裏側矯正装置と同様にデジタルスキャンによる歯の型取りを行います。そのため粘土のような素材を用いた歯の型取りが苦手な方であっても安心して治療が進められますよ。また、デジタルスキャンで矯正治療前はもちろん治療中から治療後までの歯並びをシミュレーションすることができるため、治療後に「こんなはずではなかった」というトラブルを事前に避けることができます。デジタルスキャンを基に製作されたマウスピース型のトレーは、何十枚と一度に製作されるため、通院時に最大で2ヶ月分くらいお渡しすることも可能です。そのためお仕事や部活が忙しくて通院する時間がつくりにくい方に向いています。ただし、トレーをしっかり自己管理できなければ歯並びが改善しませんので注意しましょう。また、食事や歯磨きの際にはトレーを外すことができるため、普段通り過ごせるのも嬉しいポイントですね。

部分矯正

一部の歯並びが気になる方は、部分矯正を選択することも可能ですがこちらも保険は適用されません。基本的には前歯の軽度のガタガタを改善するための治療方法のため、適用される症例は限
られています。部分矯正の場合は、表側矯正装置を主にしていますのでご注意ください。

出っ歯の矯正治療は医療費控除が使用できる?

出っ歯の矯正治療は基本的には、審美的な面を改善する治療となると自由診療になるため治療にかかる費用は全額自己負担となります。そのため、矯正治療は他の歯科治療にくらべると高額なイメージを持たれるでしょう。ただし、当院での治療は自由診療ではありますが医療費控除の申請ができる場合もあり、自己負担額が減ることもあります。たとえば、大人の矯正は「噛み合せ治療」を目的としているため医療費控除の対象に承認されるケースがあります。医療費控除とは1年間に自分または家族が10万円以上医療費等を


支払った場合、最大200万円分までの税金が控除され減税または還付金が返還されるという制度です。※総所得が200万未満の場合はその5%の医療費に対して控除額が決定されます。他にも当院では矯正治療にかかる費用を分割できる「デンタルローン」のご案内もしております。矯正治療費はトータルフィー制度(全額表示制度)を採用しているため、費用の中に毎月のワイヤーの調整費用や診察費も含んでおります。通院のたびに費用がプラスで発生することはありません。

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