ブログ

○年後もおいしく食べる-8020運動


8020運動 80歳 20本歯残す

いつまでもご自分の歯で食事を快適に食べることは当たり前の様に思っていても、簡単なことではありません。むし歯や歯周病を放置していると、歯を失うリスクが高くなり、多くの歯を失ってしまうとしっかり噛むことが難しくなります。シニアになってもいつまでも美味しく食事をすることができるように8020運動があります。そこで今回は、8020運動について詳しくご紹介します。


8020運動とは?

8020運動 歯を残す 歯並び
8020運動とは、厚生労働省が「80歳まで20本の歯を残しましょう」と掲げているスローガンです。平成17年の平均残存歯数は約9本程度、平成28年の平均残存歯数は約15本と改善傾向になってきていますが、まだ目標の数値には達していない状況です。一般的に大人の歯は、親知らずを除いて上下左右で28本です。できるだけご自分の歯で食事を楽しむためには、20本程度の歯があるとほとんどの食べ物を咀嚼することができるため、80歳で20本という数値が設定されています。

8020運動の重要性

健康 歯残す 歯育てる

1 健康を維持するため

・生活の質の向上

ご自分の歯でしっかり噛むことができて、食事を楽しめるのは生活をしていく中で大切なことです。歯は失って初めてその大切さに気付くと言われています。歯を失った時に治療をすることができても、元通りに戻すことは出来ません。一般的な歯を失った治療は、ブリッジ、入れ歯、インプラントがありますが、他の歯に負担をかけてしまったり、カタついてしまったり、費用が高いなどのデメリットがあります。ご自分の歯を維持して、快適に噛むことができる環境は生活の質を高めていく上で大切です。

・全身の健康維持

きちんと噛むことができると、栄養が効率良く消化吸収されます。一方、噛みにくい状態が続くと、食べやすい物ばかり食べる傾向になり、栄養バランスが偏ってしまうことがあります。また、あまり噛まずに食べていると、消化しにくく、胃腸に負担をかけてしまうことがあります。全身の健康を維持するために、きちんと噛むことができて、バランスの良い食事をするのは大切です。

・認知症の予防

しっかり噛むことができると、顎の骨から脳に刺激が伝わっています。しかし、歯を失ってあまり噛むことができないと、刺激が伝わらず認知症のリスクを高めることが分かっています。ご自分の歯を維持して、しっかり噛むことができると、認知症の予防にもつながります。

2 食事を楽しむため

ご自分の歯でしっかり噛むことができると、食事を快適に楽しむことができます。歯が少なくなると、食事の選択肢が狭くなる場合もあり、栄養バランスに影響が出ることもあります。

3 生涯かかる医療費の削減

お口の健康を維持することは、生涯にかかる医療費の削減にもつながります。30代以上の方の多くが患っている歯周病は、身近な疾患ですが、悪化すると歯がグラグラして歯を失う疾患です。さらに、全身疾患への悪影響があることも分かっており、歯周病が悪化して歯周病菌が増殖すると、血管を通じて全身をめぐり、各臓器で悪影響を及ぼします。心臓疾患・脳血管疾患・糖尿病・高血圧などが悪化する可能性があることが分かっています。歯周病は、歯を失うだけでなく、健康にも悪影響を及ぼすため、予防することで全身の健康維持にもつながります。

8020運動を達成するためには

8020運動 オーラルケア 歯磨き

1 毎日のセルフケア

歯を失う原因第1位が歯周病、第2位はむし歯です。歯周病とむし歯は細菌感染症のため、細菌が増えるとリスクが高くなります。歯周病は、汚れの中にひそむ歯周病菌が増殖するため、お口の中に汚れを残さないことが重要です。

むし歯は、むし歯菌が糖分を栄養にして歯を溶かすため、糖分を含んだ磨き残しがあるとむし歯のリスクが高くなります。そのため、お口の中をきれいにして、汚れを残さない環境を維持することが大切です。汚れを残さないためには、毎日のセルフケアが重要です。ただし、歯ブラシだけでは6割程度しか汚れが落とせないといわれており、補助清掃用具も併用することをおすすめします。

歯と歯の間の汚れ

歯と歯の間は汚れが残りやすい部分のため、デンタルフロスや歯間ブラシを併用しましょう。デンタルフロスは、柄がついているタイプと糸巻きタイプがあります。柄がついているデンタルフロスは、初心者の方でも使いやすい形状です。糸巻きタイプは少しコツが必要ですが、コストを抑えて使用できます。デンタルフロスの使い方で分からないことがある場合は、お気軽にご相談ください。また、歯間ブラシはさまざまなサイズが展開されています。大きすぎる物を使うと、歯ぐきを傷つけてしまうことがあるため、サイズ選びに迷ったらご相談ください。

歯ぐきの境目の汚れ

歯ぐきの境目も汚れが残りやすく、そのまま放置していると歯周病のリスクを高めます。そのため、毛先が細くなっている歯ブラシを45度程度に当てて、細かく動かしましょう。また、歯と歯が重なり合っていて歯ぐきの境目に当てにくい部分などは毛束が1つになっている「タフトブラシ」などを併用しましょう。

2 定期的な検診

毎日歯磨きをしていても、むし歯や歯周病になった経験はありませんか?苦手な部分や磨きにくい所は磨き残しになりやすい傾向があります。毎日のセルフケアでは落とし切れない汚れに関しては、定期的な検診のクリーニングで落としましょう。汚れが着いている部分を確認して、汚れの落とし方もお伝えすることができます。クリーニングをすると、歯がつるつるするため、汚れがつきにくくなります。また、むし歯や歯周病などのトラブルを未然に防ぐことができ、初期の段階で発見することもできます。歯周病やむし歯は自覚症状が少なく、いつの間にか進行する疾患のため、定期検診で早期発見・早期治療を行うことは大きなメリットがあります。

3 食習慣の改善

むし歯の原因は糖分が影響しますが、そのほかに「歯質」「細菌」「時間」が関係しています。糖分のある食品は頻繁にお口の中にある状態だと、酸が発生しやすくなり、むし歯のリスクが高まります。そのため、糖分の多く含むジュースなどを習慣的に飲んでいるとむし歯になりやすくなります。糖分の含む食品は、時間を決めて摂取し、その後歯磨きをしてお口に環境を整えましょう。また、栄養バランスが良い食生活が免疫力を高めます。野菜やタンパク質などバランスの良い食事をしましょう。

4 しっかり噛む習慣をつける

しっかり噛むと、唾液の分泌が促されます。唾液にはさまざまな働きがあり、汚れを洗い流す作用や歯を修復する再石灰化を促進去る働きなどがあります。しっかり噛むことで唾液の分泌が促され、これらの働きが活発になります。口の中の環境を整えるためにも、しっかり噛む習慣をつけましょう。きちんと咀嚼されることで、消化吸収にもメリットがあります。

噛み合わせのバランスが悪い場合には?

矯正装置 歯並び 8020運動
むし歯や歯周病が無い場合でも、噛み合わせのバランスが悪いとしっかり噛むことができません。噛み合わせのバランスは自然に良くなることは少ないため、矯正治療で噛み合わせや歯並びを改善しましょう。審美的にキレイになるため、口元に自信が持てるだけでなく、しっかり噛むことができるようになり機能的にもメリットが多いです。

【まとめ】

8020運動は、80歳まで20本以上の健康な歯を維持しましょうというスローガンです。健康な歯を維持し続けるためには、毎日のセルフケアが大切です。歯ブラシで歯磨きをするだけでなく、補助清掃用具も用いて細かい汚れを落としましょう。また、噛み合わせの悪さから、しっかり噛むことができない場合には、矯正治療で噛み合わせを改善することができます。当院では数多くの矯正治療を行っていますので、ご希望の方はお気軽にご相談ください。

【梅田キュア矯正歯科無料カウンセリング予約はこちら★】

0120-067-600 24時間受付
WEB予約