鏡に映った自分を見たとき、ふと顔つきに違和感を覚えることはありませんか?「なんとなくパーツの位置が以前と違う」「左右均等じゃなくなった…」
もしかすると、このお悩みは顔の歪みからきているのかもしれません。顔の歪みは、さまざまな原因から起こると考えられています。なかでも歯並びも歪みをつくる一因であることをご存じでしょうか。今回は、顔の歪みの原因について紹介するとともに歯並びとの関係性についても触れていきたいと思います。顔の歪みのなかでも特に口元の歪みが気になる方は、ぜひ最後までお読みください。
目次
あなたは大丈夫?顔の歪みをセルフチェックしてみよう
自分ではなんとなく顔が歪んできたと思っていても自己判断が難しいと思います。まずは以下に当てはまるか、顔の歪みをセルフチェックしてみましょう。
● 目の位置・大きさ・高さに左右差がある
● ほうれい線の形・深さ・長さに左右差がある
● 眉や耳の位置に左右差がある
● 鼻が曲がっている
● 頬の高さが左右で異なる
● 口角の高さが左右で異なる
パーツで確認してみて大きな左右差を感じる場合は、顔の歪みを生じている可能性が高いでしょう。顔の歪みを確認する方法に、顔写真を使う方法があります。自分の顔写真にグリッド線を引いて、パーツが左右対称であるか調べてみてください。また、顔のなかで特に印象操作するパーツが口元です。上がった口角は若々しい印象を与え、反対に下がった口角は老けた印象やキツそうな印象を与えてしまいます。
目や鼻と違って口元は普段から動かすパーツですので、平常時の自分の口角の高さを確認するようにしてみるといいでしょう。
顔の歪みを引き起こす原因
顔のパーツに歪みが生じている場合、かならず原因があるはずです。ここでは、なぜ顔が歪んでしまうのか考えられる原因を紹介します。
原因①「筋力低下」
顔の歪みの原因の1つに、顔の筋力低下が挙げられます。顔も全身と同じように、表情筋という筋肉によって支えられているのです。筋力が低下すると顔がたるみやすくなり、シワやほうれい線がつくられます。また、口元は口輪筋という筋肉に支えられていることから、こちらも筋力が衰えてしまうと口角が下がる原因につながるのです。
原因②「日常的な癖」
顔の歪みは日常的な癖によっても起こります。たとえば、頬杖や爪を噛む、歯ぎしり、舌を押し出す癖なども口まわりの筋肉に影響が出てしまうのです。これらの癖は、左右どちらか片側に力がかかってしまう傾向にあるため顔の歪みにつながるといえます。
また、食事をする際に片側ばかりで噛んでいる方はいませんか?
噛むという行為は筋肉発達になりいい動作ですが、反対側を使わなければ筋肉が衰えてしまいます。目や鼻の位置が左右で異なるという方は、もしかしたら噛み癖が原因かもしれません。
原因③「姿勢」
姿勢の悪さも顔の歪みにつながります。どのような姿勢が関係しているのか、みていきましょう。
いつも横向きで寝ている
寝る姿勢が横向きの方は、顔が歪みやすいといわれています。毎日同じ向きで寝ていると、片側に負担がかかりやすいのは明白でしょう。そうすると骨格に歪みが生じ、結果として顔のパーツにも影響が出てきます。
猫背
猫背も顔の歪みに関係しています。猫背は背中が丸まり、お腹がポコっと前へ出てしまう姿勢のことです。猫背の原因はいくつかありますが、そのうちの1つに骨盤の歪みがあります。骨盤が歪むことで背中をまっすぐに保つことが難しくなり、猫背の姿勢が楽になってしまうのです。猫背が癖になってしまうと筋力が衰え、顔のたるみを引き起こす可能性が高まります。筋力低下が顔の歪みの原因に当たることから、猫背の方も注意せねばいけません。
顔の歪みは歯並びのせいでも起こる?
顔の歪みの原因を紹介してきましたが、実は顔の歪みは歯並びのせいでも起こります。先程、噛み癖を挙げましたが、口元が原因で顔の歪みを引き起こすことはよくあることなのです。なかでも歯並びの乱れは大きく関係しています。たとえば歯の位置がズレていたり、正常に噛めていなかったりすると、いずれ顎がズレやすくなります。顎のズレは口元だけにかぎらず、結果的に顔の歪みを引き起こしてしまうでしょう。そのため、目や鼻など別のパーツが歪んでいる根本原因が歯並びであることは大いに考えられるのです。
顔の歪みを放置することで起こるリスク
顔の歪みを放置してしまうと、どのようなリスクがあるのでしょうか?ここでは顔の歪みによって引き起こされる可能性の高いリスクについて触れていきます。
リスク①「顎関節症」
顔の歪みは、顎のズレで引き起こされると紹介しました。顔の歪みの放置は顎のズレの放置にもつながるため、長期間そのままだと顎関節に負担が生じてしまうでしょう。結果的に、顎に痛みが出たり口が開かなくなったりするなど大きく支障が出てしまいます。生活もままならない状態になるかもしれません。
リスク②「コンプレックから精神的ストレスへ」
顔が歪むと自分の顔に自信がもてなくなります。自信を失うと「人と会う」「人と話す」という行為を避けるようになり、内に閉じこもってしまう…という可能性も出てくるでしょう。コンプレックスから精神的なストレスにつながると、人生において苦しい状況が続いてしまいます。「たかが見た目」と顔の歪みを放置していても悪化の一途を辿るだけです。放置することで自分の人生を棒に振らないよう、早めに治療して治していきましょう。
顔の歪みは矯正治療で改善できる?
ここまで顔の歪みの原因や放置するリスクについて紹介しました。さまざまな原因のなかでも、特に重要視されているのが歯並びの乱れです。歯並びの乱れは顎のズレを生じさせ、顔のさまざまなパーツの歪みを原因をつくります。そのため顔の歪みを改善させるためには、矯正治療が最適でしょう。ここでは、どのような矯正治療があるか紹介していきます。
マウスピース型矯正
マウスピース矯正は、歯の形に合わせた透明のマウスピースを装着する矯正治療です。取り外しができることや矯正装置が目立たないという理由から、昨今人気があります。1日20時間以上の装着時間を守る必要があるため自己管理が問われる矯正法ですが、通院回数が約2ヶ月に1度のペースであることから忙しい方でも矯正治療を続けやすい点が魅力です。
マウスピース型矯正の対象は、軽度~中等度の歯並びの症例が当てはまります。マウスピース型矯正をしたくても、すべての症例に適しているわけではありませんので注意しましょう。
ワイヤー矯正
ワイヤー矯正は、金属のブラケットやワイヤーを歯面に装着して歯を動かす矯正治療です。ワイヤー矯正には、歯の表側に装着する「表側矯正」と歯の裏側に装着する「裏側矯正(舌側矯正)」の2種類の治療方法があります。患者さまには、どちらを選択していただいても構いません。なお、仕上がりに関してはどちらも大差がありませんが、治療手順や費用は異なりますので前もって把握しておきましょう。
表側矯正
表側矯正は、歯の表側にブラケット装置を固定する方法です。見た目から矯正治療していると周囲にバレやすいですが、矯正費用が比較的安価なこと、滑舌や発音に支障が少ないというメリットがあります。固定装置のため取り外しはできませんが、見える位置に装置があるため清掃時もブラシが行き届きやすいでしょう。適応症例が最も広範囲であることから、いまでも人気の治療法です。
裏側矯正(舌側矯正)
表側矯正と異なり、裏側矯正(舌側矯正)は歯の内側に装着するため、装置が目立ちません。矯正していることを周囲にバレたくない方は裏側矯正(舌側矯正)を選択することが多い印象です。
ですが、装置が歯の内側に固定されているため発音や滑舌が悪くなりやすいこと、費用面も表側矯正に比べて割高な点は否めません。しかしながら、表側矯正よりも唾液が装置に触れやすいことから、むし歯のリスクが比較的少ないといわれています。
顔の歪みや歯並びの乱れでお悩みの方は、当院までご相談ください
歯並びの乱れが顔の歪みに影響があることをお伝えしてきました。初回カウンセリングでは、患者さまの症状やお悩みに対し歯科医師が真摯に対応いたします。どんな些細な疑問や不安も1つずつ解消いたしますので、ご安心ください。今回の記事をお読みいただき「もしかして自分の顔の歪みは歯並びが原因かもしれない」と思われる方は、ぜひ当院までお気軽にご相談くださいね。