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受け口だと「どもり」も出やすい?


受け口

受け口は、歯や顎の位置が正常でないために噛み合わせが悪くなる状態を指します。この不正咬合は、見た目だけでなく、発音や言語発達にも影響を与えることがあります。特に「どもり」(吃音)が出やすくなるのではないか?という疑問を持つ方も多いでしょう。この記事では、受け口と吃音の関係について詳しく解説し、改善方法や対策についても紹介します。


受け口とは?

受け口(下顎前突)は、下顎が上顎よりも前に出ている状態を指します。これは顎の成長不均衡や歯の位置異常によって引き起こされることが多いです。受け口には、軽度から重度までさまざまな程度があります。

受け口の主な原因

1. 遺伝的要因: 家族に受け口の人がいる場合、遺伝的に受け口になりやすい傾向が見られます。

2. 顎の成長不均衡: 上顎と下顎の成長がアンバランスな場合、下顎が前に出る可能性も高いです。

3. 悪習癖: 指しゃぶりや舌突出癖などの習慣が長期間続くと、受け口も発生しやすくなります。

4. 乳歯の影響: 乳歯の早期喪失や不適切な位置での生え変わりが影響することがあります。

どもり(吃音)とは?


「どもり」とは医学用語で吃音 ( きつおん ) と呼ばれています。吃音は、言葉がスムーズに出てこない状態を指します。具体的には、特定の音や単語の発音に詰まる、音を引き延ばす、音を繰り返すなどの症状が出ることが多いです。吃音は、幼児期に多く見られますが、成長とともに自然に改善することもあれば、大人になっても続くこともあります。

吃音の主な原因

1. 遺伝的要因: 家族に吃音の人がいる場合、遺伝的に吃音になりやすい傾向があります。

2. 神経生物学的要因: 脳の言語処理に関与する部位の機能異常が関係していると考えられています。

3. 環境要因: ストレスやプレッシャー、急激な環境の変化が吃音を引き起こすことがあるのです。

4. 心理的要因: 自信の欠如や不安感が吃音に影響を与えることがあります。

受け口と「どもり」の関係


受け口が「どもり」にどのように影響を与えるのか?以下に、その関係性について詳しく見ていきましょう。

発音の困難

受け口の人は、噛み合わせが正常でないため、特定の音を正しく発音することが難しくなることがあります。特に「さ行」や「た行」、「ら行」などの音は、舌の位置や歯の形状が重要であり、受け口によってこれらの音を正確に発音しにくくなるのです。このような発音の困難さが、どもりの一因となることがあります。

自信の低下

受け口があると、見た目に自信が持てず、他人とのコミュニケーションに対する不安感が増すことがあるでしょう。特に、幼少期や思春期には、見た目や発音の問題が心理的なストレスとなり、吃音の発症や悪化につながることがあります。

口腔内の異常

受け口は、口腔内の構造に異常をもたらすことが多く、これが発音に影響を与える可能性があるのです。例えば、歯が重なり合って生えている場合や、顎の位置が不自然な場合、発音がスムーズに行えず、吃音が出やすくなることがあります。

受け口と吃音の改善方法

受け口と吃音は、それぞれ専門的な治療や対策を講じることで改善することができます。以下に、具体的な改善方法を紹介します。

1.矯正治療

受け口を改善するための代表的な方法は矯正治療です。矯正治療には以下のような方法があります。

● マウスピース型矯正

透明なマウスピースを使用して歯を徐々に動かす方法です。見た目が気にならず、取り外しが可能なため、日常生活に支障が少ないです。

● ワイヤー矯正

歯にブラケットを装着し、ワイヤーを通して歯を適切な位置に動かします。幅広い不正咬合に対応でき、効果が高いです。

● 裏側矯正(舌側矯正)


歯の裏側にブラケットを装着する方法で、見た目を気にせず治療を進めることができます。ただし、舌に当たるため、最初は違和感がある場合があります。

2.言語療法


吃音の改善には、専門の言語療法士による言語療法が効果的です。言語療法では、発音の練習やリラックス法、スムーズな話し方の訓練などを行います。言語療法士の指導のもと、適切なトレーニングを続けることで、吃音が改善されることが多いです。

3.心理的サポート


受け口や吃音に対する不安やストレスを軽減するためには、心理的なサポートが重要です。カウンセリングや心理療法を通じて、自信を回復し、ストレスを軽減することで、吃音の改善につながります。また、家族や友人のサポートも大切です。理解と協力を得ることで、治療の効果が高まります。

4.早期治療の重要性


受け口や吃音は、早期に対策を講じることで、効果的に改善することが可能です。特に、子供の頃からの適切な治療やサポートは、将来的な健康や生活の質に大きな影響を与えます。親や保護者は、子供の歯並びや発音に注意を払い、早期に専門の医師に相談することが重要です。

受け口矯正のメリット

受け口の矯正治療は、どもりの改善だけでなく、さまざまなメリットがあります。

1. 噛み合わせの改善

受け口を矯正することで、噛み合わせが正常になり、食べ物を効果的に噛むことができるようになるでしょう。これにより、消化器官への負担が軽減され、栄養摂取が効率的になります。

2.顎関節の健康維持

正しい噛み合わせが実現することで、顎関節への負担が減少し、顎関節症の予防や改善につながります。顎関節症は、顎の痛みや頭痛、肩こりなどの原因となることがあるため、矯正治療はこれらの症状の軽減にも効果的です。

3.発音の向上

受け口を矯正することで、特定の音を正しく発音しやすくなります。これにより、コミュニケーションが円滑になり、言葉の明瞭さが向上するでしょう。

4.口腔衛生の向上


歯並びが整うと、歯磨きがしやすくなり、歯垢や歯石がつきにくい口腔内環境を保てるでしょう。これにより、虫歯や歯周病のリスクが低減し、口腔衛生の向上が期待できます。

5.精神的な健康

見た目や機能の改善により、自分に対する自信が増し、精神的な健康にも良い影響を与えます。自分の笑顔に自信が持てることで、対人関係や社会生活にも積極的に取り組むことができるようになるでしょう。

専門家への相談の重要性


受け口や吃音の問題を解決するためには、専門家の診断と治療が不可欠です。矯正歯科医や言語療法士に相談することで、最適な治療法を見つけることができます。早期に専門家のアドバイスを受けることは、効果的な治療が可能となり、将来的な健康リスクを軽減することができます。受け口と吃音の関係は複雑ですが、適切な治療とサポートを受けることで改善することができます。早期に専門家に相談し、最適な治療計画を立てることが健康な生活への第一歩です。特に、受け口の矯正治療には、発音の向上や口腔衛生の改善などの多くのメリットがあります。

まとめ

受け口とどもり(吃音)の関係は確かに存在しますが、すべての受け口の方が必ずしもどもりを引き起こすわけではありません。しかし、受け口が原因で舌の動きが制御しづらくなったり、舌の筋肉が弱かったりすることで、滑舌や発音が悪くなることが多くあります。このような発音障害は、多くの場合、矯正治療を行い正常な噛み合わせにすることで改善が可能です。受け口の影響で発音がしにくい、舌の動かしにくさを感じる方は、まず矯正歯科でのカウンセリングを受けることをお勧めします。早期に専門家の診断と適切な治療を受けることで、発音の問題だけでなく、見た目や口腔内の健康も改善されるでしょう。矯正治療を通じて、自信を持って話すことができるようになると、生活の質も向上します。健康で快適な生活を送るために、専門家のアドバイスを受けて治療を検討してみましょう。

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