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矯正歯科で使うペンデュラムって何のためのもの?


矯正歯科で使うペンデュラムって何のためのもの?

矯正治療の装置にもさまざまな種類があり、患者さまのお口の状態とご希望を考慮して装置を
決定します。
患者さまに合った矯正装置をご提案できるよう、カウンセリングでお伺いした内容と精密
検査の結果を元に治療計画を立てていきます。
そこで今回は、矯正の装置の「ペンデュラム」についてお話させていただきます。


ペンデュラムとは

ペンデュラムはお子さんの矯正装置で、6歳臼歯を奥に移動するための装置です。
歯並びのバランスが悪いお子さんの多くは、歯が生えてくるスペースが不足していること
が多く、6歳臼歯を奥に移動することでスペースを作り、歯を並べる場所を確保します。
矯正治療の初期に使用されることが多く、生え変わりの段階で6歳臼歯が前に移動してし
まったり、傾いているとほかの歯が生えてこなかったりなど歯並びのバランスが悪い原因
になってしまいます。
そのため、ペンデュラムを用いて歯並びが生えてくるための土台作りを行うのです。

ペンデュラムを使うメリット

抜歯の可能性を軽減できる

お子さんの顎の骨に柔軟性があり、歯が動きやすい段階で6歳臼歯を移動して歯が生え
てくるスペースを確保することで、将来歯を抜歯する可能性を軽減できます。
顎の成長が終わった段階から矯正治療をスタートすると歯を並べるスペースが大幅に足
りない場合には抜歯の可能性がありますが、ペンデュラムを使用することでスペースの確
保と本来生えてくる位置への誘導ができます。

矯正器具が見えにくい

装置は上顎の裏側に装着するため、装置がほとんど見えにくいメリットがあります。
矯正装置は、矯正中の見た目を改善するために装置が透明や白の審美ブラケットやワイ
ヤーがありますが、矯正中の見た目が気になって矯正を躊躇してしまう方もいると思いま
す。
そのため、矯正中の見た目が気になってしまう方におすすめの矯正装置です。

ペンデュラムのデメリット

矯正開始時の違和感がある場合も

矯正装置自体が大きく、矯正を開始したばかりの頃は慣れるまでに時間がかかることがあ
ります。
歯を固定しているワイヤーと舌が当たる場合があり、違和感があるケースもありますが、
通常は数日で慣れてきます。

歯磨きがしにくい

ワイヤー部分などに汚れが残りやすいため、しっかり歯磨きをする必要があります。
せっかくきれいな歯並びを手にいれても、むし歯になってしまうと残念なので矯正期間
中に丁寧な歯磨きの方法を身につけましょう。

定期的に歯科医院に通院する際にも、お口の合った歯磨き方法をお伝えしますので気に
なることはお気軽にご相談ください。

まとめ

ペンデュラムは6歳臼歯を移動してスペースを確保するため、お子さんの時期に行うこと
ができる矯正です。
顎の成長が終わると選択できる矯正の種類が減ってしまうためお子さんの歯並びが気
になっている場合には、早めに相談することをおすすめします。
すぐに矯正を始めるわけではなく、お口の状況を見ながら適切なタイミングをご提案し
ます。
お口の中は一人一人違うため、お口に合った方法やタイミングで矯正をスタートすること
が大切です。
当院では、カウンセリングでお伺いしたご希望と歯並びを考慮してよりよい矯正方法を
ご提案しますので、お気軽にご相談ください。