皆様は、歯並びは見た目の問題だけではなく、心身の健康にも繋がっているということをご存知ですか?歯列矯正といわれると、歯並びを整えて見た目を良くするイメージが強いのではないでしょうか。しかし、実際は違います。今回は、歯並びが悪いとどのような影響があるのかについてお話ししていきたいと思います。 心当たりのある方は、ぜひご覧ください。
歯並びが悪いとはどのような状態?
歯並びが悪いとは、歯がガタガタ並んでいる状態だけをさしているわけではありません。専門的には「不正咬合(ふせいこうごう)」と呼ばれ、色々な種類があるのです。最初に、代表的な不正咬合についてご説明していきます。
不正咬合の種類
①上顎前突(じょうがくぜんとつ)
いわゆる「出っ歯」のことで、上顎前歯や上顎全体が前に出ている状態をいいます。
②反対咬合(はんたいこうごう)
一般的には「受け口」と呼ばれている状態で、専門的には「下顎前突(かがくぜんとつ)」ともいわれます。下顎前突は、上顎前突とは反対に上の前歯よりも下の歯や下顎全体が前に出ている状態です。
③叢生(そうせい)
歯並びがガタガタと乱れていることをいいます。歯の生えている方向がバラバラで、歯が凹凸と並んでいたり、重なり合ったりしています。
④過蓋咬合(かがいこうごう)
上下の歯を噛み合わせた時に、上の歯が下の歯を覆うように被さる状態をいいます。下の歯がほとんど見えないことも珍しくありません。噛み合わせが深いため「ディープバイト」とも呼ばれています。
⑤開咬(かいこう)
噛んだ時に、前歯が接触せず奥歯だけしか当たらない噛み合わせのことをいいます。常に前歯が噛み合わずに開いているため「開咬」や「オープンバイト」といわれています。
⑥空隙歯列(くうけきしれつ)
いわゆる「すきっ歯」のことです。歯と歯の間に隙間がある状態で「空隙歯列(くうけきしれつ)」ともいいます。乳歯のうちは隙間が空いていても問題ありませんが、永久歯になってもスペースがある場合は注意が必要です。このように、不正咬合とは歯の並び方だけではなく、噛み合わせが悪い状態も含みます。次の項では、これらがどのようなトラブルに繋がっているのか具体的に解説していきます。
不正咬合が引き起こすトラブルとは
不正咬合を放置しておくと、次のような悪影響が生じてしまう可能性があります。
・虫歯や歯周病になりやすくなる
歯並びが悪いと、食べかすや歯垢が溜まりやすくなります。また歯磨きもしにくいため、虫歯や歯周病のリスクが高まるので気をつけなければなりません。
・口臭が強くなる
磨き残しが増えると、お口の中の細菌も増殖してしまいます。その結果、口臭の原因となり臭いが気になることもあります。
・消化不良を起こすことがある
噛み合わせが悪く、しっかり噛むことができないと、食べ物を十分に噛み砕かないうちに飲み込んでしまいがちです。そのため、消化不良を起こしてしまうことがあります。また、良く噛まないと消化を助ける唾液の分泌が低下することも関係しています。
・顎関節症を引き起こすことがある
歯並びや噛み合わせが悪いと、左右でバランス良く噛むことができず、顎関節に負担がかかってしまいます。その状態が続いていると、やがて顎関節症を発症してしまう可能性があるのです。
・頭痛や肩こりの原因となる
アンバランスな噛み合わせは、お口周りの筋肉に負担をかけ、全身にも悪影響を及ぼします。噛み合わせが悪いことが原因で、頭痛や肩こりなどの不調を引き起こすこともあるのです。このような症状を「咬合関連痛(こうごうかんれんつう)」と呼んでいます。
・精神面にも影響を及ぼす
歯のお悩みは、コンプレックスになりやすいものです。口元に自信がないと、笑顔が不自然になったり、上手く笑えなくなってしまうことも珍しくありません。劣等感を感じることから消極的になる場合もあり、見た目だけではなく精神面にも影響する問題だといえるでしょう。上記のように、不正咬合がもたらすトラブルは決して少ないとはいえません。
「あまり見た目は気になっていない」「特に支障を感じていない」などという理由で、放置しておくことはリスクだといえるでしょう。もし不正咬合がある場合には、お口と身体の健康のために治療を検討されることをおすすめします。
歯並びをキレイにする方法
歯並びや噛み合わせをキレイに整える方法には、どのようなものがあるのでしょうか。主に次の2つがあげられます。
①矯正治療
矯正装置を用いて歯を動かし、歯並びや噛み合わせを整える方法です。装置の種類により、以下のように分けられます。
・ワイヤー矯正(表側矯正)
歯の表側にブラケットと呼ばれる装置をつけ、そこにワイヤーを通して力をかけることで歯を移動させます。固定式のため自己管理が難しい方でも治療を進められ、様々な歯並びに対応可能です。しかし、装置が目立つことが気になる方もいらっしゃいます。一般的には月1回通院し、装置の調整などを行うことになります。
・裏側矯正(舌側矯正)
ワイヤー矯正と同じような装置を、歯の裏側(舌側)につける方法です。「できるだけ装置を目立たせたくない」という方に適しています。治療期間や通院回数などは、装置を表側につける場合と大きな差はありません。
・マウスピース型矯正
透明のマウスピース型の装置を用いて歯を動かす方法です。最終的な歯並びを事前にシミュレーションし、歯を少しずつ動かした状態を想定してたくさんのマウスピースを作製します。それを決められた通りに順番に装着することで、痛みを抑えながら歯並びを整えることが可能です。透明の装置のため目立ちにくく、食事や歯磨きを今まで通りに行えるというメリットがありますが、自己管理が非常に重要になります。
②外科矯正
外科手術と矯正治療のどちらも行う方法です。骨格に問題があるケースなど「矯正治療だけでは改善が難しい」と思われる場合に選択されます。外科手術では「骨切り術」などの処置が行われ、顎の形態を変えたり位置を動かしたりして整えていきます。手術には入院が必要なため、事前に十分な計画を立てた上で進めていくことになります。
実際にどのような治療が適しているのかは、患者様一人ひとりの歯並びの状態や程度によって異なります。カウンセリング後の精密検査を受けることで、具体的な治療方針や治療計画を知ることができるでしょう。治療について詳しくお知りになりたい方は、まずは一度歯科医院で相談してみてくださいね。
歯並びのご相談は梅田キュア矯正歯科へ
今回は、不正咬合の種類やそれらがどのような影響をもたらすのかについてお話しました。歯並びを整えることには見た目を良くするイメージがあるかもしれませんが、良い歯並びは身体だけではなく心の健康にも繋がっています。口元に気になることがある方は、歯科医院のカウンセリングを利用してみましょう。梅田キュア矯正歯科では、歯並びにお悩みの方や歯列矯正を検討中の方を対象にカウンセリングを随時実施しております。ご興味のある方は、どうぞ気軽にご活用ください。ご予約は、お電話またはホームページから承っております。ホームページ上の下記のフォームからは24時間ご予約が可能ですので、ぜひご利用ください。