歯並びが凸凹していると、見た目も気になりやすいですが、機能的にも様々なデメリットがあります。そのまま放置していると、歯の寿命が短くなってしまうことも。そこで今回は、叢生の原因と治療法についてご紹介します。
叢生はどのような状態?
叢生は、主に歯が並ぶスペース不足で、歯並びが凸凹してしまう状態です。正しい歯列からはみ出てしまうので、歯並びがガタガタします。また、歯が前後に重なっているため、汚れが残りやすく、歯ブラシも当たりにくい歯並びです。「乱ぐい歯」「ガチャ歯」と呼ばれることもあり、「八重歯」も叢生の中の1つの歯並びです。叢生は様々なデメリットがあるため、早めに改善した方が良い状態です。
叢生の原因
1 歯列大きさと歯の大きさがアンバランス
叢生の原因の1つとして、歯列の大きさと歯の大きさがアンバランスなことがあります。日本人の多くは顎が小さいため、歯が並びにくいといわれています。歯の大きさは遺伝的な要素が大きく関係していますが、顎の大きさは咀嚼をして促すことで発達しやすくなります。そのため、永久歯が生え変わるまでの顎が発達している時期に、やわらかい物ばかり食べる習慣がついていると、顎の発達が不十分で歯列が小さくなることがあります。唾液の分泌もよくなり、汚れを流す作用が活発化するため、日ごろからしっかり噛む習慣をつけましょう。
2 舌のくせなどの悪習慣
舌の力でも習慣化すると、歯並びに悪影響を及ぼすことがあります。安静にしている時の舌の正しい位置は、上顎の少し出ている部分です。舌の先がこの位置に少し触れている状態が正しいのですが、舌が前歯を押していたり、歯と歯の間から舌を出すくせがあったりすると、歯並びの乱れにつながることがあります。
3 口呼吸
正しい呼吸は鼻で呼吸をする鼻呼吸です。鼻呼吸をすることで、ウイルスや細菌などをガードする働きもあります。しかし、口呼吸が習慣化していると口をぽかんと開けた状態になるため、口や頬からの正しい圧がかからなくなります。その状態が習慣化すると、歯並びが悪くなる原因になります。また、口呼吸はそれ以外にもデメリットが多く、口の中が乾燥しやすくなるため、口臭の原因になることも。できるだけ早く口呼吸から鼻呼吸に改善するようにしましょう。
4 遺伝
歯の大きさや骨格は遺伝的な要因が関係しています。両親に叢生の方がいる場合、叢生の可能性も高くなります。
5 乳歯から永久歯の生え変わりがスムーズに行われない
乳歯には、永久歯が正しい位置に生えてくるように誘導する役割があります。しかし、通常のペースより早く乳歯が抜けてしまうと永久歯が生えてこない状態になる場合があります。そうすると、永久歯が生えてこない間スペースが開いたままになり、そのすき間を埋めようと隣の歯が少しずつ動きます。そうすると、永久歯が生えてくるスペースが足りなくなり、歯が重なり合ってしまいます。早期に歯が抜けてしまう原因は、転倒などのケガもありますが、むし歯が大きくなってしまい抜けることもあります。お子様のむし歯はエナメル質も薄く、進行しやすい特徴があるため、定期的に受診してお口の健康を維持しましょう。
叢生を予防するためには
・咀嚼回数を増やそう
叢生は、顎の発達が十分でない場合に歯が並ぶスペースが足りなくなります。つまり、乳歯の段階で顎の成長をきちんと促すことができると、叢生のリスクが少なくなるといえます。ファストフードや柔らかい食べ物歯ごたえのある物もしっかり噛むようにして、1口30回を目安に噛むように心がけましょう。
・口内環境を整える
乳歯のむし歯が大きくなると、早期に歯を失う原因になります。また、永久歯もむし歯のリスクが高くなるため、早めの治療が必要です。そのためには、むし歯にならないように毎日のセルフケアをしっかり行いましょう。また、お子様は自分でむし歯の痛みを伝えにくい場合があります。むし歯は、一時的な痛みで持続しないことが多く、小さなお子様が判断できないケースがあります。そのため、定期的に検診をしてお口の環境に問題がないか確認しましょう。
叢生を放置すると?
・むし歯や歯周病のリスク
叢生は歯が重なり合っていることが多く、歯ブラシが隅々まで届かないことがあります。そうすると、磨き残しになってしまい、その部分がむし歯や歯周病のリスクが高くなってしまいます。
また、歯が重なり合って生えていることで、顎の骨が薄い部分に生えていることも考えられます。そうすると、むし歯や歯周病のリスクが高く、歯の寿命を縮めてしまいやすい環境です。
・噛み合わせが悪くなる
叢生の場合、正しい歯列の位置に歯が生えていないため、噛み合わせが悪くなります。見た目だけでなく、噛み合わせは重要な役割があり、バランスが悪くなると顎関節症や一部の歯に負担がかかってしまうことがあります。また、咬合関連痛で頭痛や肩こりなど、口以外の部分に不具合が起きる場合もあります。
・見た目がコンプレックスになりやすい
叢生は、歯が凸凹しているので、見た目がコンプレックスになってしまうことも少なくありません。口元が気になって、話す時に覆ってしまう場合もあります。
・滑舌に悪影響が出る
噛み合わせが悪くなっているため、空気が抜けやすくしっかり発音ができない場合があります。また、歯が凸凹していることで舌の稼働域に制限が出ると、滑舌が悪くなる場合があります。
叢生を改善する方法とは?
ワイヤー矯正
1本1本の歯に小さなブラケット装置をつけて、ワイヤーを通して矯正力をかけて歯を動かす方法です。これまで多くの歯並びを改善してきた矯正方法で、幅広い歯並びに対応しています。一般的には、ワイヤー矯正と呼ばれていますが、「ラビアル矯正(唇側矯正)」や「マルチブラケット矯正」と呼ばれることもあります。
・表側矯正
歯の表側にブラケットとワイヤーをつけて、歯を動かす方法です。幅広い歯並びに対応しており、多くの症例があります。以前は金属の装置が主流だったため、矯正装置が目立って気になることがありました。今は、白や透明の審美ブラケットや審美ワイヤーを選択することができるため、矯正中の装置の見た目も改善されています。ただし、装置に食べ物がはさまると見えてしまうため、気になることがあります。
・裏側矯正
歯の裏側にブラケット装置とワイヤーをつけるため、矯正装置がほとんど見えません。矯正中の装置の見た目が気になる方におすすめの方法です。内側から力をかけるため、内側に歯の動かす歯並びを得意としています。ただし、歯の裏側に装置をつけるため、歯科医師の経験や技術力が必要です。そのため、対応している歯科医院が限られています。
マウスピース矯正
患者様のお口にぴったり合ったマウスピースを作製して、少しずつ形の違うマウスピースに交換することで歯を動かす方法です。透明で薄いマウスピースを作製するため、マウスピースをつけていても目立ちにくい特徴があります。また、取り外しができるため、食事や歯磨きを今まで通り行うことができます。ただし、1日20~22時間の装着が必要で、自己管理が必要です。マウスピースの装着時間が短くなってしまうと、治療計画通りに歯が動かない可能性があります。
【まとめ】
叢生は、むし歯や歯周病のリスクが増えてしまったり、噛み合わせが悪くなったりします。見た目だけでなく、機能面でも様々なデメリットがあるため、矯正で改善した方が良い歯並びです。当院では、いくつかの矯正方法の中から患者様の希望と歯並びの状態を考慮して、より良い矯正方法をご提案しますので、お気軽にご相談ください。
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