受け口の場合、食事の際にしっかり食べものを噛むことができずに、「クチャクチャ」と音が鳴ることはありませんか?
この音を咀嚼音(そしゃくおん)と呼び、受け口の方はクチャラーと呼ばれることも。今回は、受け口が咀嚼音の原因になるのはなぜか、デメリットや改善方法を紹介します。
目次
受け口は咀嚼音の原因になる
受け口は、咀嚼音の原因になるの?と疑問に思われる方もいるでしょう。じつは、受け口の方は咀嚼音がでやすい傾向にあります。必ずしも、受け口=咀嚼音がでるというわけではありません。しかし、受け口の場合は、顎や歯の位置関係によりしっかりかみ合わせることが難しく、クチャクチャと咀嚼している音が漏れやすいのです。
そもそも受け口とは、以下のような状態を指します。
・下の歯が上の歯よりも唇側に傾斜している状態
・下の顎が大きく成長しすぎてかみ合わせが反対になっている状態
受け口になるのは、歯並びの問題と顎の問題が挙げられます。歯の生える位置や角度が悪く、上下のかみ合わせが反対になっている状態と、下顎が大きく成長しすぎてしまい骨格的に受け口になる状態に分けられます。また、どちらにも原因がある方もいらっしゃいますので、まずは矯正歯科へ相談して受け口の状態を見極めましょう。
受け口が咀嚼音の原因になるのはなぜ?
受け口が咀嚼音の原因になるのは、どうしてなのか詳しくみてみましょう。
かみ合わせが悪い
受け口の方は、上下のかみ合わせが反対になっています。通常は、下の歯に上の歯が3分の1くらい覆いかぶさってかみ合っています。
しかし、受け口の場合は、上の歯に下の歯が覆いかぶさるようにかみ合っている状態で、かみ合わせが反対です。かみ合わせが反対であると、食事のときに食べものをしっかり噛むことができませんよね。たとえば、中心の前歯から数えて3番目の歯である「犬歯」は、硬いお肉などを引き裂くための役割をしますが、反対のかみ合わせであると食べものを引き裂く力を発揮できません。そのため、顎をずらしてかみ合わせる必要がでてきます。
また、受け口の方は奥歯のかみ合わせもずれていることが多く、奥歯で食べものをすりつぶすために、顎をずらしながら食事する傾向にあります。このように、かみ合わせが悪いことをカバーするために顎をずらして噛むことで、お口を動かす回数が増えて、結果的にクチャクチャと音が鳴ってしまうのです。お口を前後左右に動かすと、唇をしっかり閉じられないため咀嚼音が漏れ出すからです。
口を開けてしまう
受け口の方は、唇をしっかり閉じられない傾向にあります。特に骨格的に問題があり、下顎が成長しすぎていると唇に力をいれなくては、口が閉じられない方もいるでしょう。
また、唇だけではなく、上下の前歯にも隙間ができて、空気が漏れ出しやすい状態です。このような状態で食事をすると、自分では「モグモグ」と口を閉じて食べているつもりでも、実際は「クチャクチャ」と音が漏れ出していることがあります。どれだけ口を閉じようと努力しても、骨格的な問題や歯が生えている位置によっては、唇をしっかり閉じられない受け口であれば、咀嚼音がでやすいのです。
さらに、口を開けがちな方や口呼吸の癖がある方は、受け口になりやすい傾向があるといわれています。
唇をしっかり閉じていないと、前歯を外側から抑える力がないため、前歯が徐々に唇側に傾斜することがあるからです。そのため、受け口を放置するとさらに受け口の症状が悪化することもありますので、早めに受け口を改善しましょう。
お口周りの筋力の低下
お口周りの筋力が低下すると、咀嚼音がでる傾向にあります。お口周りの筋力とは、頬や唇、舌などにある筋肉のことです。受け口の方は、唇をしっかり閉じられないため、徐々に唇の力が低下します。また、口呼吸が続くと舌を正しい位置に安定させることが困難になります。
通常は前歯の裏にある凹凸部分である「スポットポジション」に舌先があるのですが、舌の筋肉が衰えると下方に舌先が落ちたり、舌で下の前歯を触ったりする癖がつくことも。唇や舌の筋肉が衰えると、食事中にも影響を及ぼします。
唇をしっかり閉じることができなくなり、舌を利用して食べものを喉の奥に運んだり、食べものをひとまとめにしたりする力が低下します。その結果、上手く食事が摂れずに舌をむやみに動かして「クチャクチャ」と咀嚼音がでているかもしれません。
お口周りの筋力が低下することを、オーラルフレイルと呼び、食生活や会話にも支障がでます。咀嚼音がでるだけではなく、食事中にむせることが多くなったり、しっかり飲み込めなくなったりしますので、受け口の改善をしてお口周りの筋力の低下を防ぎましょう。
受け口で咀嚼音があるデメリット
ここからは、受け口で咀嚼音があると、どのようなデメリットがあるかを解説します。
マナーが悪いと感じられる
食事中に「クチャクチャ」と音を立てている方をクチャラーと呼び、マナーが悪いと捉えられることがあります。受け口の方は、わざと咀嚼音をだしているわけではないかもしれませんが、「どうして口を閉じて食事しないの?」と相手を不快にさせてしまうかもしれません。「クチャクチャ」と音を立てることなく、唇を閉じて「モグモグ」としっかり食べものを噛む方が、マナーがよいとされています。咀嚼音がするということは、唇を閉じておらず音が外に漏れ出しているということです。そのため、唇の隙間から食べものが見えるため、行儀がよくないイメージを持たれます。
食事のメニューに気を遣う
受け口の場合は、上下の前歯に隙間ができたり、唇をしっかり閉じられなかったりするため、食事中に食べものをこぼしやすくなります。咀嚼音がするときは、唇が閉じていない状態なので、食べこぼしが多くなることも。クチャクチャと音をたてながら、食べものがお口からこぼれていたら食事を楽しむことができませんよね。
食べものをこぼして、テーブルや洋服を汚してしまうこともあります。咀嚼音ができるだけしない食材を選んだり、食べこぼさないように飲み込みやすい食事メニューにしたり配慮する方もいらっしゃるでしょう。咀嚼音がする方は、食事のメニューに気を遣い、自分が食べたいものを選択できないことも。
楽しく食事を摂るためにも、受け口を改善してストレスのない生活を送りましょう。
受け口を改善して咀嚼音をなくそう
咀嚼音が気になる方や、食事中に咀嚼音を指摘された方は、もしかすると受け口が原因かもしれません。
いくら食事メニューや食べ方に気を使っても、受け口を改善しない限りは咀嚼音を無くすことができませんので、早めに治療をしましょう。
梅田キュア矯正歯科では、以下のような受け口の治療を行っています。
・表側矯正
・裏側矯正
・マウスピース型矯正
・ハーフリンガル
・部分矯正
矯正治療と聞くと、歯の表側に装置を貼り付けてワイヤーを通す「表側矯正」をイメージされる方も多いでしょう。当院は、できるだけ目立ちにくい矯正装置を選択できるように、白や透明の矯正装置を用いた表側矯正をご用意しています。また、表からは見えないように歯の裏側に矯正装置を貼り付ける「裏側矯正」を得意にしていますので、興味のある方はお気軽にご相談ください。
他にも、取り外し式の「マウスピース型矯正装置」や前歯だけを手軽に改善できる「部分矯正」もご用意しています。
まずは、梅田キュア矯正歯科の無料カウンセリングにお越しください😌✨
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